空気が重い…。 | 太田忠の縦横無尽

空気が重い…。

昨日といい、今日といい、梅雨空に覆われた東京は本降りの雨にはまだ見舞われていないものの、一歩外へ出たときのむっとした湿気は異常ともいえる状況で、気温はとりたてて高温でもないのにかかわらず、すぐにじっとりと汗ばんでくる。不快指数の季節の到来である。


我が家では梅雨時は冷房運転にせずもっぱらドライ運転をしている。同じ温度設定にしても、冷房運転だと十分に湿気が取れないからだ。温度が下がっただけでは体感温度はあまり下がらない。一方、ドライ運転にすると急速に湿度が下がり、温度があまり下がらなくても体感的には「冷えた」感じがする。実はいろいろと試してみたのだが、冷房運転24度=ドライ運転26度でちょうど均衡するようだ。


それでも屋外の湿度が80%を超えると、いくらドライ運転をしていても湿度が60%という不快指数に十分合格するレベルになってしまうので、除湿機も大活躍である。


除湿機を使っているのはピアノのある場所だけ(ピアノは高湿になると著しくパフォーマンスが落ちる。ピアノの木質が湿気を吸い込むため、ピアノ線の張度が高まりピッチが上がる。そして不愉快な共鳴音が発生し、お風呂場でヘタな歌を歌うのにそっくりな状況となる)なのだが、昨年までは1台の除湿機の稼動だったが、今年は実はもう1台増員した。使用している機種は三菱電機のMJ-180というシリーズ(毎年新機種がマイナーチェンジして発売されているようだ)である。なぜ、これにしたのかと言えば、パワーが強く、水が溜まるタンクが約5リットルと他の機種に比べて大容量だったからである。小容量だと何度も水を捨てなければならず、手間がかかるのが面倒くさい。しかし、この5リットルでも半日もたたないうちに一杯になってしまう。「しかたがない、手間を省くためにもう一台追加するか」ということで今月の初めから戦力に加わった。


それでも日曜日はひどかった。就寝前に2台のタンクをともに空っぽにしていたのだが、朝起きてみると両方とも満タンになっており運転停止となっていたのだ(満タンになると水があふれないように自動停止となる)。


一晩で10リットルの水が吸い取られた。ということは10リットルもの水が確実に空気中に溶け込んでいたことになる。なるほど、高湿では空気が重いはずだ。我が家の限られた空間の中ですら、こんなにも大量の水が空気中を漂っているのだから、雨が降らないどんよりした曇り空の状況においてすら、空気中の水量は想像を絶するほど膨大で、外を歩き回るのはまるで水の中を歩くのを軽度に疑似体験しているようなものだ。


今の時期は、冷房運転ではなくドライ運転の方が快適である。それで足りなければぜひ除湿機のお試しを。私の言っていることが身をもって体験できるはずだ。そういえば室内で洗濯物を乾かすと、室内温度が低くても冬場はすぐに乾くのに対して、高温の夏場のほうが乾きが断然に遅いのもすべて湿気のせいである。もわーっとした空気はこれ以上水分を吸収するのを拒絶しているわけだ。


太田忠の縦横無尽 2010.6.28

「空気が重い…。」

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