2010年01月23日(土)

休眠会社が急増中-統計数字に出てこない水面下の状況

テーマ:経済・社会

太田忠投資評価研究所の第1期決算(2009年12月期)も無事に最終段階にまでこぎつけた。先週をもってすべての記帳が銀行残高と一致し、決算データを会計事務所に送付。銀行残高証明書、売掛金/買掛金/未払金明細書、不動産賃貸借関連書類など決算に必要な書類も提出。あとは株主総会を2月に開催し、決算を確定すれば終了となる。


第1期は実質9ヶ月しかなく、創業にかかる費用などコスト負担が重いため赤字決算であるが、おかげさまで11月より単月黒字に浮上した。11月の営業利益率15%に続き、12月の営業利益率は23%と収益も改善トレンドにある。私はアナリストの仕事を長年専門としてきたが、これまでの分析対象相手はすべて第三者の企業ばかりだった(当たり前か)。だが、全く同じ目線で自社のB/SやP/L、およびキャッシュフローの流れを観察していると非常に新鮮で、いろいろな発見がある。どういう会計項目が厳格さを求められている部分なのか、どういう会計項目が各社の裁量にまかされている部分(すなわち、ごまかしが入りやすいところ)なのかも手に取るように分かってくる。面白い。


ところで、弊社の決算処理をやってもらっている会計事務所の担当者と2週間前にミーティングをしたときに聞いたのが、「最近、休眠会社が非常に増えています」という深刻な話だった。この不景気の中、需要が枯渇状態でその掘り起こしが難しいため(要するに、売り上げが上がらない)、ビジネスをおこなっていてもランニングコストすら賄うことができず、「とりあえず、赤字を垂れ流さないために会社の活動を休止しよう」というケースが続出しているとのことである。会社を倒産させたり、清算したりするのではなく、とりあえず「お休み」の状況にさせて、自分たちは別のビジネスをするなり、就職先を求めたりする人々が急増しているらしい。「こうなると、うちの会計事務所の売上高も減るんですよ」とこぼしていた。


休眠会社というのは別に法的な届出の手続きはない(個人会社の場合は病気などで任意に届け出て地方税の均等割りの免除を受けるということもあるらしいが、これはあくまでも任意である)。したがって、こうした状況は、決して数字には出てこないことになる。しかし、「活動停止」という面だけを捉えてみれば、倒産企業と同じだ。倒産件数だけ見ていても、社会の実態というのはわからない。とくに中小零細企業の場合は、そういう数字に表れない部分が多いということをこの話を聞きながら再認識した。


太田忠の縦横無尽 2010.1.23

「休眠会社が急増中-統計数字に出てこない水面下の状況」

        **太田忠投資評価研究所のHPはこちら**


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