早くも紅葉シーズン | 太田忠の縦横無尽

早くも紅葉シーズン

ようやく夏らしい気候になってきた。


東京はお盆に入るまでは、1日中曇りのどよーんとした日が毎日のように続き、台風による寒冷前線の刺激がもたらす豪雨や、夕方あるいは明け方に突然激しくにわか雨が襲ってきたりと、「本当に梅雨は明けたのか」という日が続いていたが、ようやく先週後半あたりから夏らしい夏になった。


昼間の外出は必ず帽子をかぶるようにしている。私は昔から猛烈な真夏の日差しにはめっぽう弱く、直射日光に30分でもあたっていると頭痛に襲われて体調がおかしくなるからである。昔はこういう症状をまさに「日射病」と言っていたが、最近はすっかり聞かなくなった。テレビの天気予報で「熱中症にはお気をつけ下さい」といわれても「一体何に熱中して病気になるんだか」という感じで私のような「日射病世代」にはなかなか馴染めない表現である。やはり言葉通り「陽射し」にやられる「日射病」か、あるいは照り返すアスファルトで炙られた熱風にやられる「熱風症」という表現のほうが適切なように思う。一体、何時から「日射病」→「熱中症」に変わったのか? そういえば、気圧を表す「ヘクトパスカル」も一体何時変わったんだろう。私の世代はもちろん「ミリバール」である。「ヘクトパスカル」は何だか可笑しくていまだに馴染めない。


さて、「早くも紅葉シーズン」とは我が家のことである。浴室のガラス窓越しに見える鉢植えのもみじの木の半分が2週間くらい前に紅葉してしまい、今や枯れて落葉しつつあるのである。こんなのは初めてである。毎年決まって12月1日頃に真っ赤に色づいてきれいな紅葉姿を見せるのだが、今年はまるで別人である。そういえば、中庭の夏椿の葉っぱも通常は濃い緑色をして今頃は元気いっぱいなはずなのだが、今年は少し赤茶けて冴えない色になっている。


気候がおかしくなっているのを植物たちは敏感に感じ取り、それを彼らなりにそのままダイレクトに表現しているのだ。


それにしても、毎年どんどんおかしくなっていく気候は気になるところだ。ゲリラ豪雨被害、土砂崩れ災害の規模が目に見えて大きくなっている。山間部であろうが都心部であろうが、「想像を絶する」水害がやってくれば人間などひとたまりもなく飲み込まれる姿を見せつけられることが多くなった。普段は幅50センチのほとんど水が流れていない用水路が何人もの人たちの命を奪ったのにはぞっとした。これから本格的な夕立と台風シーズン。本当に用心が必要だ。


太田忠の縦横無尽 2009.8.16

「早くも紅葉シーズン」

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