2009年07月15日(水)

小泉チルドレンの逆現象 ― 都議選に「風」が吹く

テーマ:経済・社会

予想していたとはいえ、東京都議会選挙における民主党の圧勝はすさまじいものだった。文字通り、国民は現行の自民党体制に「NO」を突きつけ、民主党による政権交代を総選挙を先取りして意思表明した形だ。


私が最も驚いたのは、民主党は58人の候補を立てて、実に54人が当選した点である。当選確率93%となり、得票率では40.8%を確保。これは05年の郵政民営化解散総選挙で自民党が圧勝した東京比例区の得票率を超えてしまった。


05年の時は、小泉総理の強い信念が支持されて、比例代表で通常ならば当選などありえない名簿の下位に名前を連ねている無名の人たちが次々と当選し、杉村太蔵といった象徴的な小泉チルドレンたちを生み出した。


そして今回も当選確率93%という数字は、驚くべき現象を生み出している。議員の経験のない候補者が次々と自民党の大物議員を破ってしまったのだ。まさに「風」が吹いたのである。このような新人議員がどのような活躍を見せるのか未知数であるが、大いに期待したいものだ。新銀行や築地移転といった都民の金をムダ食いするだけの悪政に次々と異議を唱え、やってはいけないことをやらせない都議会をつくってもらいたい。「小泉チルドレン」的な時代の風が止むとともにその役割をほとんど見出せないような形にだけはなってほしくない。小泉チルドレンは8月の総選挙をもって「死語」になるだろう。


それにしても、都議会選の結果を受けての自民党の混乱ぶりは目を覆いたくなる。この3年間ロクでもない政治運営を続けてきた末路の姿であり、責任は取らねばならないであろう。というか、すでに責任も取れないくらい自民党は空中分解している。野党になった後、これまでの自民党の形はなくなってしまうのではないか。


「誰に投票しても変わらない」というのが国民の政治に対する古くからの十八番の文句だったが、5年前くらいからガラッと変わった気がする。「風」を起こし、その結果を厳しく問い、また「風」を起こす―。国民に対する国の政策運営力は劣化するばかりだが、それでも「行動するしかない」ことを国民はよく分かっているのだ。


「地方選挙の結果は、総選挙とは別物だ」と言った政治家がいたそうだが、これこそ笑い者の意見だろう。そういう無能なバカ者は即刻、政治の舞台から退場していただきたいと思う。



太田忠の縦横無尽 2009.7.15

「小泉チルドレンの逆現象 ― 都議選に風が吹く」

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