アイコンママブロネタ「育児」からの投稿


 

こんにちわ。今日は育児書の読書感想文。

長男が2歳を迎えた頃から、図書館や児童館、またネットで購入して読むようにしています。その中で評判の高い「お母さんはしつけをしないで」を読んでみました。著者は心理学者の長谷川博一さんです。 長谷川博一 - Wikipedia

同書は行き過ぎた母親の「しつけ」が子供の心を壊し、傷つけている、というものです。育児書も様々な種類がありますが、こうした心理学者や臨床心理士が書くものを読むと、精神的に辛くなります。なぜなら子育て方法というと「母親自身がどのように両親に(特に母親)育てられてきたか」という過去と、「今どういう境遇にいるか」などを心のうちを逃げずに直視しなければならないからです。

読者がそのまま著者のカウンセリングを受けているような感じになります。忘れていた幼少時や少女時代の辛い体験が思い出され、涙が出ます。

私も同書にあるような事例のように、小さい頃から習い事や塾通いの多い幼少期、少女時代を送りました。お嬢様学校と名高い歴史ある中高一貫校に入学することが出来ましたが、「自分は生きている意味があるのか?」など存在意義を疑うような、自己肯定感がとても低い人間でした。今はそんなふうに思ったりしませんが、当時そう感じていた原因も、同書の分析で理解することができるようになります。

歴史ある女学校でしたが、長谷川氏の言葉にあるような「しつけの後遺症」に悩む少女、つまり心の自由や自尊心はなく、心は傷だらけ、という子たちがその学校には多くいたように思います。

不登校、リストカット、摂食障害、教師と関係を持つ、薬物に手をだす。自殺した子もいました。両親から受けたきつい罰など辛い経験を話し、同情しあえる友達が出来たことは救いです。「両親がつぎ込んだ自分たちへの『投資』の返済はいつまで続くのか」「私たちお人形みたいね。仮面を被ったみたいに笑顔が不自然だよ」「親孝行ってどういうことなの」―。友人とは色々な話をしました。

中学3年生の秋、仲の良かった子が泣きながら話してくれました。「母親が、飼っていた猫をマンションの窓から投げ捨てて殺してしまった」。理由は、娘の勉強の時間、鳴き声がうるさくて邪魔だったため、だそうです。

お母さんにとっては「子を想って」の行為だったのかもしれません。彼女の両親はあの日本一の国立T大学の大学院を卒業された方でした。

彼女は美人で明るくて、スポーツ万能、成績の良い子でした。ただ、成績の悪い子には酷く罵っていたことを覚えています。「どうしてあんな点数が悪いの? 勉強していないんじゃないの? 本当に馬鹿」 きっとそれと似たような言葉を親から毎日のように浴びせられていたのかな。

その子は高校に上がらず自主退学し、のちに性を売るビデオや写真に出演する女優になりました。彼女の自尊心をつなぎとめた職業なのでしょう。否定しませんが、悲しかった。一時は医師を目指す、と話してくれたこともあったのです。

ふと思い出しました。大学生の頃、アダルトビデオに詳しい男子が「出演女優は以外にも名のある家の子女とか高学歴とか多い」と教えてくれたことがあります。関係あるかどうかわかりませんが、彼女はその多数派の一人になってしまいました。

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まだ記憶に新しい、長崎県佐世保で起きた16歳少女の元同級生殺害事件。地元名士の子女だったそうですが、同書を読んで、この事件を起こした少女や家族が抱えていた問題は決して特異な質のものではないと思えます。

子供という繊細な存在は、親に対しあまりにも健気で、頑張りすぎてしまう。やがて苦しさに耐えられなくなり爆発。同書に書かれていた、子供や親のカウンセリング例は胸が締め付けられそうになりました。

社会で評価されるようなことが必ずしも幸せに結びつかない、ということを心理学の点から分かり易く説かれています。

心の底にしまわれていた闇を勇気を持って取り出し、見つめて、理解し、許容する。子どもたちともっと楽に、楽しい日々を送るために、本当に読んでよかった本です。また若い方、未婚の方でも、自分自身を知るためには読んで損はないと思います。



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今日もお読みいただきありがとうございました。MEC食については渡辺信幸先生の著書、日本人だからこそ「ご飯」を食べるな一生太らない体をつくる「噛むだけ」ダイエットをお読み頂いてからお試し下さい。公式ホームページのローカーボ・プラスワンもご覧下さい。ブログパーツ

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