アイコンママブロネタ「一番大変だった子どもの風邪・病気は何?」からの投稿








我が子は鼠径ヘルニア、いわゆる脱腸になり手術歴があります。


乳幼児期の鼠径(そけい)ヘルニア
とは・・・(引用)鼠径ヘルニアは、股の付け根の「鼠径部」と呼ばれる辺りに小腸の一部が出てしまう状態です。昔から「脱腸」ともいわれます。お母さんのお腹の中にいる段階で閉じられるはずの腹膜の一部分が、閉鎖されないために起こる先天的なものがあります。略、先天的なものは一歳以下の乳児によくみられ、ももの付け根あたりが膨らみ、触ると柔らかくグニュグニュした感じがします。(引用終わり)


男性の睾丸(いわゆるタマタマ)は胎児のとき、体内に入っていて、生まれる数ヶ月で身体の下に降り、ぶら下がった形になります。この体内から降りてくるときの通り道(管)は本来閉じるはずが、我が子の場合閉じられなかった。その管に腸等の内臓が引っかかって、それが外から見たら「ポコッ」と張り出した状態になります。


出産は9か月のやや早産だったので、身体に未発達な部分があるのではと心配していましたが、これがそうなのかな。(因果関係不明です)


脱腸らしきものに気づいたのは生後2カ月ごろ、女性でいうところの子宮のある下腹部、そのあたりに「ポコッ」と膨らみが出ることがありました。「うーん男の身体はこういうものなの?」と、当時は痛がらないので気にもとめませんでした。


1歳3カ月から保育園に通い始め、そのころ「痛い、痛い」と泣いて腹痛を訴えるようになりました。膨らみもおむつ交換の際に見つけ、1日2,3回は出るのを見るようになり、とても心配するようになりました。保育園の看護師に相談したところ「鼠径ヘルニアの疑いがある、すぐにかかりつけの医師に見せて」と言われました。


診断は思惑の通り、ただ「その疑いがある」に留めてのこと。その「ポコッ」とした膨らみは出て数分はそのままですが、すぐに戻ってしまうので、その「ポコッ」を医師が確認しないと脱腸と診断できないのです。そのため、その「ポコッ」が出ている場面を私は携帯で撮影し、医師に見せて「鼠径ヘルニア」の診断書を書いてもらいました。鼠径ヘルニアは手術する以外は治りません。おとなになるまで自然に管が閉じるまで放置する、という方法もあるようですが、一歳以後も脱腸になる場合は自然に閉じることはないだろう、とかかりつけ医に言われました。


脱腸の怖いところは、次の点。


(引用)嵌頓(かんとん)ヘルニア・・・体内からはみだした小腸などがその出口部分で締め付けられ、元に戻らなくなってしまう状態です。そうなると強い痛みが起こり、血流が悪くなって、はみだした臓器に血液が充分に行き渡らないため、そこの組織や細胞が壊死を起こすことがあります。鼠径部の膨らみが元に戻らないで硬くなっている、激しく泣く、おう吐する、顔色が悪くなってきたなどの症状が現われたら、嵌頓ヘルニアの可能性があります。その際、医師が処置してもヘルニアが元に戻らないような場合は、緊急手術になります。(引用終わり)


その嵌頓はいつ起こるかわからないのです。手術予定日の2,3日前だったでしょうか、夜に子供は「ポコッ」が出て、2時間後に嘔吐し、血色が悪くなり、白目になってぐったりしてしまったのです。これまで「ポコッ」が出たら、泣きやませるためあやす、が応急処置だったのですが、この時は救急車を呼びました。


緊急外来で、外科医にその「ポコッ」を強引に押し戻してもらいました。その時の痛いと叫ぶ我が子の様子、本当に辛い、涙が出ました。幸い、酷く出っ張っている状態ではなかったので、強引に押し戻す、という方法を医師はとったようです。


手術は予定日通りに敢行。それ自体は1時間程度で終わりました。麻酔をかけられている間はぐっすり寝ているのですが、5,6時間後、起きると「痛い痛い」と泣きました。一晩中病院で泣いていたので、これもまた大変でした。しかし、入院部屋の隣のベッドの男の子は幼稚園、小学生程度の男の子で、その子もまた鼠径ヘルニアの手術で、我が子よりも痛そうに悶えていました。


鼠径ヘルニアの手術は、早いほうが子供は痛がらなくて済みます。もし疑いがある、というお子さんをお持ちの方は早くにしてあげて下さい。家とは違う、薬品臭漂う落ち着かない病院内でずっと泣き続けるというのはとても可哀想でした。私はもっと早くにしてあげれば良かった、と後悔しています。