- 成功をめざす人に知っておいてほしいこと/リック・ピティーノ
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友人に勧められて購入。
帯には「バスケットボール名監督が語る、能力を最大に発揮する方法」と。
一つ一つの格言についてたとえ話を用いて簡潔に要点を述べるという最近の自己啓発書にありがちな形式。
第一章から第四章で、基本となる「自尊心」、「目標設定」、「ポジティブでいること」、「習慣」について著者の経験談を交えて30程の格言が紹介される。
「コミュニケーション」と「ロールモデル」に関する具体的な技術については第五章と第六章で。続く第七章から第九章では、成功の弊害となりえる「プレッシャー」「逆境」について。最終章では「成功した後で生き残る」ことの難しさと、成功を持続させる秘訣が述べられて締めくくられる。
アマゾンのレビューでも書かれている通り、邦訳も自然で非常に読み易く、且つ分かりやすい。
要約すると、
成功する為の土台は、「自尊心」とは何かを理解した上で「自分が成功に値する」と確信できる人になること。その為には「ひたむきな努力」が必要である。
土台が整えば、上を見上げる為の「高い目標設定」。中途半端な目標ではなく、「夢」を叶える為の目標を設定する。その後にすることは目標の「細分化」と「課題のリストアップ」。つまり具体的な目標に落とし込むということ。そして自分に必要なことは何か?を考えその都度改善し、日々の短期的な目標を実現することによって長期的な目標を一歩ずつ達成していくこと。
一歩ずつ進んでいく上で、「ポジティブ」でいることは非常に重要で、又それは「良い習慣を確立する」ことと相互に作用し、循環する。そしてその二つの事が短期的な目標を達成することを助け、ひいては「夢」を叶えることに繋がる。
上記のことを実現する為の技術として重要なものは、「コミュニケーション」と「見習う」ことである。
もちろん道のりは平坦ではない。様々な障害があり、その都度「プレッシャー」がつきまとう。時には大失敗することもある。しかし、子どもの様なチャレンジ精神で「プレッシャー」を楽しみ、味方にするべきだ。大失敗した時でも、いつまでも落ち込まず、諦めず、徹底的に粘ってみる。同時に、失敗から学ぶこと、逆境から学ぶこと、その姿勢があれば強くなることが出来、「明日の成功」に繋がる。
成功したからといって、満足してはいけない。成功によって得られた安心は慢心となり人間を堕落させるウイルスとなる。夢に最終地点はない。成功して満足感を得るのではなく、毎回より大きな成功を目指さなければいけない。それが充実した人生を送れる秘訣である。
つまり、どこかで聞いたことがある内容だ。
でも心に響く点があった。
・自分は成功すると信じても、そのための努力をしていないなら、夢は実現しない。
・夢は、目指すべき理想であり、実現したい新生活。目標は達成すべきことを明確に示す日々の青写真。
・コミュニケーションとは、自分の目標達成を手伝ってもらい、周囲の人の目標達成を手伝うこと。
・賞賛だけなら誰でも出来る。成功の秘訣は長所を取り入れること。
・人は自分の決定に基づいて自分に起こることをつくり出している。
自分の仕事、生き方に少しでも根付けばいいかな。
最後に、帯にもなっている著者の言葉をひとつ。
「人生に対処するには、あなたは常に前向きでなければなりません。それが正しい方法だからというのではなく、それが唯一の方法だからです。」
原題は「Success
is a choice」
原題のがかっこいい。
自分の書評を読み返すと、全く本を買おうという気にならない。これじゃいかんな。
けど書き直すのはやめにした。自戒の念も込めてアップした。