糸魚川通信 12号 (すかポン) | たびーる王国(旅とビールの物語)

糸魚川通信 12号 (すかポン)

昨年夏、ウナギでも釣ろうと思い釣具屋さんで情報を聞いたところ、「このあたりでウナギは釣れないよ」との答えが返ってきました。
お店の人はそのあと続けて「でも青海で養殖してるよ」と言ったのです。

話を聞くと、青海の電気化学工業という会社がウナギの養殖をしており、養殖場の横でウナギを売っているというのです。
電気化学工業株式会社。通称デンカ。一部上場もする総合化学品会社です。

$たびーる王国(旅とビールの物語)

夜のデンカ。工場萌え。
糸魚川に来て始めの頃、「青海はデンカの企業城下町なんだよ」と聞きましたが、それに異論を唱える人は少ないだろうと思いました。


化学工業とウナギ。全然結びつかなかったので、半信半疑のまま特に調べもせず、そんな情報は忘れかけていました。

梅雨明けした糸魚川に土用の丑の日が近づく頃、ふとデンカのウナギのことを思い出したので、ちょっと調べてみました。
すると、ホームページに養殖ウナギのことがしっかり書いてあるではないですか。
近くを流れる姫川のカルシウム分に富んだ水を利用できるのと、火力発電の温水により、品質のよいウナギが養殖されているようです。
早速、デンカのウナギを買いに行ってみました。

たびーる王国(旅とビールの物語)

近くのスーパー、コンビニで聞き込んだのですが、皆意外と正確な場所を知らないようです。

養殖場は工場から少し離れたところにあるようです。
ちょっと山の方に入っていくと、いきなりウナギ養殖場が。

たびーる王国(旅とビールの物語)

もっと看板があればわかりやすいのに。

入ってすぐのところに、ウナギの販売所があります。

たびーる王国(旅とビールの物語)

ヒスイ鰻。糸魚川のゆるキャラに認定します。

丑の日が近いせいか、けっこう混んでいます。

たびーる王国(旅とビールの物語)

皆、贈答用に遠方へ発送しているようです。

生のものや焼いたものを販売していると思っていたのですが、扱っているのは、調理済みウナギを真空パックした冷凍品だけのようです。
値段はサイズによって異なります。MからLLまであり、蒲焼Mサイズが1100円。

たびーる王国(旅とビールの物語)

買おうか買うまいか、15分ほど悩みました。

外国産に比べると高いですが、他の国産養殖品と比較すると、それほど割高感はないかと思います。
時期的なこともあるのかと思いますが、安めの商品は完売となっていました。

たびーる王国(旅とビールの物語)

味付鰻500円、味付肝300円。両方とも完売…

敷地にはけっこう大きい建物が並びます。きっとあの中に養殖池があるのでしょう。
「見学とかできないのかな?」と、ふと思いついてしまいました。
販売所の方に聞いてみたら、「総務で受付をしているはずだけど、そちらでちょっと聞いてみて」と言われました。

たびーる王国(旅とビールの物語)

この中に数え切れないほどのウナギが。

少し離れたところにある、本部事務所に向かいます。
こちらの総務で担当の方にお話を聞かせてもらいました。

たびーる王国(旅とビールの物語)

電気化学工業株式会社 青海工場 本部事務所。

すると、養殖場は工場見学の一貫として公開しているもので、養殖所のみの見学は受け付けておらず、工場見学も基本的に行政を通した団体のみが対象となるとのことでした。
たまに市の方で、工場見学の募集を出していることがあるそうなので、そういったものへの応募を勧められました。
丁寧な対応ありがとうございました。

たびーる王国(旅とビールの物語)

いきなりのわけのわからないことを言って申し訳ありませんでした。ありがとうございました。

ウナギのほう、家に帰って食べてみました。

たびーる王国(旅とビールの物語)

初めて買った国産ウナギ。いつもはもっぱら釣っています。

身はけっこう厚く食べ応えがあります。変に癖もなくあっさりとした味わいなので、広く好まれる味ではないかと思います。

たびーる王国(旅とビールの物語)

自分は油ノリノリのウナギが好みです。

今度は味付鰻と味付肝を食べてみたいですね。

たびーる王国(旅とビールの物語)

販売所前の水路にすごい数の魚が。たぶんティラピアですね。そのうち糸魚川の食卓にも、ティラピアが上るのでしょうか。