前回、宮部みゆきの「名もなき毒」を読んだのですが、それの第一弾が「誰か somebody」だったようです。
「名もなき毒」を読んで初めてこの作品があると言うことに気づいたのですが、確か家にあったような気がして、本棚を探ると案の定ありました。
ということは、すでに読んでいたのか?
でも、まったく覚えがない
速読なので、読んでも内容はすぐに忘れてしまうのですが、今までは少し読んだらなんとなく思い出していたのです。
う~ん、記憶力の低下か、それとも夫が買ってきて本棚にしまっていたのを読まずにいたのか。
まあ、とりあえず読んだような読んでないようなと思いながら読み終えてしまいました。
前回と同じく主人公は今多コンツェルン広報室の杉村三郎。
事故死した同社の運転手梶田信夫の娘達の相談を受け入れ、亡き父について本を書きたいという彼女らに協力することに。
一見平凡な梶田の人生をたどりはじめた杉村の前に、意外な情景が広がり始める・・・・
そして、ラストは・・・・もう腹立たしくて、蹴飛ばしてやりたいような思いがけない幕切れでした。
小説の中の気になった言葉あれこれ
「にんげんてのは、誰だってね、相手が一番言われたくないと思っていることを言う口を持ってるんだ。
どんなバカでも、そのねらいだけは、そりゃあもう正確なもんなんだから」・・・そうなんだ~人の弱点になかなか気づかない私は鈍いのかな~ましてや口に出すなんて怖くてできないけどなあ
「男と女はね、くっついていると、そのうち品性まで似てくるもんだよ。だから、つきあう相手はよく選ばなくちゃいけないんだ」・・・・品性という点では夫は合格むしろ、私に似て下品になっている事の方が心配
子どもは全ての闇の中にお化けの姿を見いだす。・・・・不安や恐怖がお化けの正体なのかも
結局、「誰か」という題名の意味やテーマはとうとう理解することが出来ませんでした。
でも、やっぱり宮部みゆきさんのミステリーはすごい
謎が解決されていくのではなく、いつまでたっても謎の魅力が色あせないので、ぐいぐい読ませてくれるのです。
次は、「楽園」に挑戦しようと思っています