橋本大阪市長が、一定の学力に満たない子は小中学校といえども留年させた方が良いとの発言を聞いて、
とっても恐ろしくなりました
どうしたらそういう発想が出来るのか、教育現場で子どもに携わってきた人間には理解できません
市長の発言は、学力がつかないのは子どもに問題があるという見方ですよね。
学力をつけるのが学校でしょうが
そのために教師は給料をもらっているのでしょうが
だから、現場では学力のない子にどうしたら力をつけられるか教師は日々努力しているのです。
留年させるということは、学校教育の怠慢です。恥です
そして、それを支えられない行政は無能だとしか言いようがありません
学力がつかない要因はいろいろあるのです。
それをただ単に勉強をしないからだと片付けてしまう。
恐ろしいです。
勉強しようという意欲が出ないのはなぜか?
それ一つを取ってみても、子どもによって様々なのです。
*分からないからできない。
*病的ものがあって気力がわかない。
*興味がない。
*家庭がすさんでいて、それどころではない。
*心配事があって、勉強が手につかない。
*簡単すぎて、やる気が出ないetc
そういう原因を探っていき、その子にどう関わり、どんな教材を与え、どう教えていったらいいのか
教師は日々考え、悩んでいるのです。
そして、出来るようになった子どもの笑顔を見るのが、何よりの喜びなのであります。
そんな喜びを子どもからもらいながら、お給料をいただけるなんて、なんて幸せな仕事なのでしょう。
出来る子どもばかりだったら、そんな喜びは得られないんですよ。
そういう意味で、「先生、出来た」と目を輝かせてくれる子どもには感謝感謝です。
学力・・というか勉強を理解できる力は、正直小学校1年生から差があります。
スタートラインがみんな違うのです。
それは、今まで育ってきた環境の違いだったり、
持って生まれた能力の違いだったり、経験の違いだったり様々な要因が影響していると思います。
平仮名や漢字を上手く書けないのは、形の認識が出来ていないのです。
手本を見て、同じように書ける為には、文字の形を認識してそれを表現するというとても高度な脳の働きが要求されるのですよ。
右と同じに書くだけなのに、なんで出来ないのと私も未熟な頃は思っていましたが、
それって、大変なことなのだということに気づいてからは、書き順を色分けしてあげたり、写し書きをたくさんさせることで習得させていったりしました。
時間はかかるけれど、1年もすれば必ず出来るようになる。
でも、叱って育てられたら、萎縮するから絶対出来るようにならない。
だって、子どもはどうして出来ないかが分からないんだもの。
どうしようもないじゃない?
それなのに出来るようになるまで留年させるの?
みんな持っている能力も育った環境も違うんだから、学力だけ一並びにというわけにはいかないじゃない。
それなら、足の遅い子も留年させてよ。
歌の下手な子もそうしてよ。意地悪な子も、給食を残す子も、乱暴な子も、本を読まない子も・・・・・・・
なんだか、すごく腹が立ってここにぶつけてしまいました。
少しスッキリしました
おつきあいくださった方々、ありがとうございました。