現在パレスチナ問題への入門書を準備中です。これは、その草稿です


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第二部 用語解説


スンニー派とシーア派


預言者ムハンマドの生きている間は、イスラム教徒の指導者が誰かは明らかであった。ムハンマド自身であった。しかし、その死後は誰が指導者となるかで信徒の間で対立が起こった。アブー・バクルという人物が、その後継者となり、次にオマル、その次にオスマン、そしてアリと続いた。この順番を良しとした人々がスンニー派である。ムハンマドは本来アリを後継者と考えており、指導者の地位はムハンマドからアリへと直接に引き継がれるべきであった。そう考えた人々がシーア派である。アリは、ムハンマドのいとこであり、ムハンマドの娘の夫でもあった。


人口比でみるとスンニー派がイスラム教徒の9割を占めており、シーア派は1割に過ぎない。パレスチナ人もスンニー派である。シーア派が盛んなのはイラン、イラク、レバノン南部などである。


>>次回 につづく