東京五輪を開けないから?『共謀罪』が必要?
「「安倍首相は“世界一安全な日本でオリンピックを”と五輪を誘致したのに、共謀罪がなければ危ないというなら、あのプレゼンは大嘘だったということ。」

『パレルモ条約』批准の前提が『共謀罪』?
「そもそもパレルモ条約は基本的にマフィア対策で、テロは対象外。共謀罪がなくても条約を批准できるように、国連はわざわざガイドラインを設けて、やり方まで書いています」

それでも共謀罪は必要だろうか?」

『共謀罪』改め『テロ等準備罪』の本当の標的は、政府に盾突く〝市民運動〟?
2013年から続く、民主主義への挑戦の総仕上げか?
※ 2013年 安倍晋三総理が民主主義に挑戦した一年
2016年 安倍晋三総理がついた大嘘ワースト10!
2017年総選挙=野党協力でも死に票の山:棄権層の一票で、民意は反映されるのだが・・

 週刊女性PURIMEより
政府がゴリ押しする共謀罪のワナ「戦時体制へ向けた取り組みの一環」
【 施政方針演説で「条約を締結できなければ東京五輪・パラリンピックを開けないと言っても過言ではない」と述べて以来、共謀罪の必要性を繰り返し強調する安倍首相。稀代の悪法が再びよみがえり、今、国会へ提出されようとしている。

 共謀罪に詳しい山下幸夫弁護士はこう話す。

「安倍首相は“世界一安全な日本でオリンピックを”と五輪を誘致したのに、共謀罪がなければ危ないというなら、あのプレゼンは大嘘だったということ。今回の法案に反対しづらくするためのこじつけです」

 今回の政府案では『共謀罪』にかわって『テロ等準備罪』という名称に変わっていた。名が変わっても、その本質は変わらない。ジャーナリストの大谷昭宏さんが指摘する。

「役人の常で“テロ等”と、“等”という言葉を入れてきた。でも、“等”が何を指すのかはわからない。これではなんでも含まれてしまいます。百歩譲って等を取ればいいが、すると日本ではほとんど適用されることのない法律を作ることになる。なぜ使いもしない法案を通したいかと言えば、この目的がテロ対策ではなく“等”にあるからです」

 共謀罪創設の法案が初めて国会に提出されたのは'03年。これまで3度出され、すべて廃案になっている。

「審議をすればするほど問題点が明らかになり、危ない法案だとわかったからです」(山下弁護士)

共謀罪の中身とは? どういった目的の法案なのか詳しくみていこう。

 発端となったのは'00年、国連で採択された『国際組織犯罪防止条約』に遡る。イタリア・パレルモで署名されたことから『パレルモ条約』とも呼ばれるこの条約は、マフィアなどによる銃や薬、人身取引などの国際的な組織犯罪を取り締まるのが目的。日本は'03年に国会承認したが、批准するにあたり、国内の法律を整備する必要があった。そこで出てきたのが共謀罪だ。

安倍首相が今国会で共謀罪の必要性を説くのは、こんな理由もある。

「この夏、G7サミットが再びパレルモで開かれます。参加7か国のなかで条約に批准していないのは日本だけ。手ぶらで訪れるわけにはいかないため、安倍首相は共謀罪を作ろうと急いでいるのでしょう」

今回の法案では、共謀罪の対象を“組織犯罪集団”としている。

共謀や準備行為の認定をするのも、組織犯罪集団と決めるのもすべて警察だ。

「政府は共謀罪について一般人は対象外と言っていますが、一般人かどうかを決めるのは警察。警察から見て一般人ではないと思ったら逮捕されてしまう。

 そこでは政府に対立する人かどうかが判断基準です。共謀罪で逮捕して拘留されたという事実が残れば、運動をつぶせます。その手段を警察は持ちたいんです」

 市民が声を上げにくくなる社会、それが共謀罪の真の狙い、と山下弁護士。その目的は「戦争ができる国」の体制強化だと警告する。

そもそもパレルモ条約は基本的にマフィア対策で、テロは対象外。共謀罪がなくても条約を批准できるように、国連はわざわざガイドラインを設けて、やり方まで書いています」

 それでも共謀罪は必要だろうか?

「特定秘密保護法、盗聴法と相まって国民が監視の対象になり、恣意的な逮捕や冤罪が続出する社会になってしまう。共謀罪の問題は誰にとっても無関係ではないのです」】一部抜粋

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