リスクに疎い東芝と違い、疫病神・米WHを引き受ける〝お人好し〟は、どこにもいないだろう。

 3500億円の〝のれん代〟も既に消え失せ、更に7000億円の損失を積み増した米WHは、親会社・東芝以上に 債務超過の筈。

 親会社・東芝が取るべき措置は、売却ではなく法的破たん処理では?

法的破たん処理が必要なのは、米WHだけでなく、原発という不良債権を抱え、実質債務超過状態の旧電力9社も同様だろうが・・

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 Yahoo!ニュース・時事通信より
米WH、売却も選択肢=原発事業見直しで検討―東芝
【東芝が原発の海外事業見直しで、米原発子会社ウェスチングハウス(WH)の売却を選択肢に入れて検討していることが30日、明らかになった。

 米原発事業では最大6800億円程度の巨額損失が生じる可能性があり、東芝全体の経営を揺るがす問題となっている。このため、WHの売却や出資比率の引き下げなどにより、将来の損失発生リスクを東芝本体から切り離す考えだ。

 巨額損失を抱えるWHを丸ごと引き受ける相手を探すのは容易ではない。

 このため、東芝はWHについて、会社全体の売却のほか、収益力のある燃料やサービスといった部門別の売却、出資比率の引き下げなどさまざまな手法を模索している。

 東芝はWHを2006年に約4900億円(当時の為替レート)で買収し子会社化した。世界的な原発需要の高まりを背景に、半導体とともに経営を支える主要事業と位置付け、世界各国で受注、建設活動を展開してきた。WHは現在米国で4基、中国で4基の原発を建設している。

 東芝は2月14日に原発事業の損失額と改善策、2016年4~12月期決算を発表する。原発については、エネルギー部門から切り離して社長直轄とし、建設事業から撤退するなどの改善策と並行し、WHの売却先探しを進めていく方針だ。】

 gooニュース・SankeiBizより
東芝 米原発子会社の出資下げへ 事業見直し、道険しく 「引き取り手いない」の声
【東芝が米国の原子力子会社ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)への出資を現在の87%から引き下げる方向で検討していることが分かった。
米原子力事業で最大7000億円の損失が見込まれる事態となり、リスクへの抜本的な対策としてWHとの関係見直しを模索する。

 ただ、損失発覚後のWHの株式引き受け先を探すのは困難で、原発事業見直しの枠組みが固まるまでは曲折がありそうだ。

 東芝はWHが手がける米国での原発建設で工期の遅れなどにより建設コストが増大し、巨額損失につながった。海外を中心に原発事業を大幅に見直す方針で、来月14日に具体的な中身を公表する予定だ。

 原発事業は社内カンパニーから独立させ、社長直轄の組織とする。

 巨額損失の元凶となったWHへの統治強化を図るとともに、関係見直しにも着手する。東芝幹部は「株式売却は当然の選択肢」と語る。すべて手放すことも含め検討すべきだとの声もあるという。

 だが、現実的にはリスクの高さが浮き彫りになった原発企業の「引き取り手はいない」(アナリスト)との見方が大勢だ。原発を推進する中国やロシアの企業が浮上する可能性もあるが、安全保障上の懸念があり困難な見通しだ。

 東芝は原発事業の見直しについて、海外で原発建設工事の新規受注をやめ、設計や原子炉の製造などの分野に専念するほか、海外での原発の受注計画も見直す方向で検討中。経営の自立などを見据え、事業の分社も視野に入れる。】