放射線測定値を低く見せるため、モニタリングポストの周りの徹底除染、鉛バッテリーで測定装置を遮蔽、
「放射線量低く見せろ」との支持に従わない業者を契約解除・・

 文科省の一連の放射線量偽装疑惑は、今回のモニタリングポスト675カ所改修で一応の決着を見せたが、周囲の線量より平均で40~50%も低い数値へと改ざんした、福島県民への背信行為の罪は問われないのだろうか。

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 47ニュースより
現地の放射線量10%低く表示 監視装置675カ所改修へ
【 政府の原子力災害対策本部は7日、空間放射線量を測定するため、福島県や周辺県に設置した放射線監視装置(モニタリングポスト)で、10%程度低い空間線量が表示されていたとして、675カ所で改修工事を行うと発表した。

 装置内で金属製の箱に覆われたバッテリーが検出器の隣に設置されていたため、放射線が遮られていた。

 住民や自治体から実際の線量と異なるという指摘を受け、機器の位置を変更し、より正確な表示を目指す。

 東京電力福島第1原発事故を受け、政府は公共施設や観光地などにモニタリングポストを設置し、今年4月から文部科学省のホームページで測定結果を公開していた。】

 時事ドットコムより
モニタリングポスト、10%低く測定=鉛バッテリー放射線遮る-文科省
【 東京電力福島第1原発事故を受けて文部科学省が今年4月、福島県などに設置した放射線モニタリングポスト675台について同省は7日、装置の脇に置かれた鉛のバッテリーが地面からの放射線の一部を遮り、実際より約10%低く測定していたと発表した。
 週明けにもバッテリーを台座下や検出器の上に移す工事を始め、来年2月末までに終える予定。
 不具合があったのは富士電機と日立アロカメディカルが製造した「可搬型モニタリングポスト」。福島県に545台、周辺の宮城県や山形県などに計130台が設置され、測定結果を文科省のホームページなどで公表していた。
 住民らから「自分が測定した数値より低い」と問い合わせが相次ぎ、8月ごろから調査していた。同省はバッテリーの遮蔽(しゃへい)効果を想定していなかったという。】

 asahi.comより
「福島の線量、意図的に低く公表か」 市民団体独自調査
【「市民と科学者の内部被曝(ひばく)問題研究会」は5日、東京都内で記者会見し、福島県内で空間線量を測るモニタリングポストの値が意図的に低く抑えられている可能性があるとの独自の調査結果を公表した。

 研究会は今年、文部科学省が設置したモニタリングポスト約100カ所の近くで空間線量を測った。この結果、公表されているモニタリングポストの値より平均して10~30%高かったという。ポストから10メートルほど離れた所では、平均で40~50%高かったという。

 研究会の矢ケ崎克馬・琉球大学名誉教授(物理学)は「値を低くみせるために、モニタリングポストの周りは除染を徹底したり、数値を操作したりしているのではないか」と話した。文科省原子力災害対策支援本部は「意図的に低くみせるようなことはしていない。周辺が除染されたモニタリングポストの情報は福島県のホームページで公開している」としている。】