日・中・韓の為政者たちは、閉塞感が漂い問題山積の国内問題から目を逸らせるため、
竹島・尖閣問題を利用し、お互いのナショナリズムを煽る危険な賭けに出ている。

 しかしその結果は、日・中・韓ともに何の利益も生まず、多大な損害と更なる憎しみを生んだだけ。

 もし、このままナショナリズムが暴走し、お互い引くに引けない状態に陥って喜ぶのは、
高みの見物を決め込むアメリカやロシア、そして武器商人たち。

 いま世界は、世界恐慌後の第二次世界大戦前夜、ナショナリズムを煽ってナチスドイツを作り上げた
アドルフ・ヒトラーが出現した、あの暗黒の時代に再び突入しようとしている。

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追跡者 ザ・プロファイラー. 「ヒトラー 独裁者という名の怪物」
【国民を熱狂させた演説、ドイツを救うと言われた公共政策、しかし彼は史上最悪の独裁者となりはてた。内向的な芸術家志望の画学生だったヒトラーがなぜ世界征服をもくろみ、ユダヤ人虐殺という狂気に至ったのか。若き日のヒトラーにスポットを当てながら怪物の実像に迫る】

誰が引き金をひいた?~第二次ヨーロッパ大戦の勃発~
【敗戦国のワイマール・ドイツ共和国はその屈辱的な条件を受け入れるしかなかった。
ドイツのナショナリズムは弱腰の政府を非難し、国内の政党は保守主義、共産主義、右翼との対立がおきた。

 このような国内の混乱に急進的に台頭してきたのがアドルフ・ヒトラー率いる国民社会主義ドイツ労働党、
ナチス・ドイツである。彼らが歴史の表舞台にあらわれた事情にはいくつかの要素がある。

 ひとつは彼らの打ち出した究極のナショナリズムである。

 つまりはドイツ人以外の人間をこの世から排除し、ドイツ国民による世界最強の国家を作るということである。彼はこの思想を得意の演説とプロパガンダによって支持者を獲得し、ついに1933年、ヒトラーは首相の座についた。】