ただでさえ、地震、台風、集中豪雨など、大規模な天災がひっきりなしに起こる災害大国?日本。
其処に愚かにも、原発という危険極まりない自爆装置を54基も造ってしまい、遂には福島で大事故を起こし、人々を被ばくさせ、故郷を奪ってしまった。

 「南海トラフ巨大地震で死者32.3万人」と大騒ぎするより、「不安定な地盤の上に原発が立地しているという地震大国の現実」から目を逸らさず、まずは50基の“原発という自爆装置”を解除することの方が先ではないだろうか。

 福島民友新聞【編集日記】(9月1日付)
【平均的な台風が持つエネルギーの大きさは広島や長崎に落とされた原子爆弾の10万個分に相当するという

▼巨大な力を分かりやすく説明するための比較だが、「3・11」から1年以上過ぎた今も東日本大震災と東京電力福島第1原発事故に苦しむ私たち県民にとっては原子力という文字が切実な響きを持って迫ってくる

▼熱帯の海上で発生する熱帯低気圧のうち、北西太平洋で発達し、中心付近の最大風速が17メートル以上になったものが台風。暖かい海面から供給される水蒸気が凝結し、雲の粒となる時に熱を出す。このエネルギーが激しい暴風を生み出すという

▼観測史上最強クラスという台風が沖縄を直撃したばかりだ。強い台風や大雨、猛暑など、今年も日本は大きな災害と厳しい気象に見舞われており、地球温暖化との関連も指摘されている

▼巨大地震の余震とみられる地震も毎日のように起きている。第1原発を検証した国会事故調は、耐震補強を怠り、想定した最大の揺れに耐えられない状態だった可能性を指摘する。強い余震による壊れた建屋への影響を懸念する声は根強い

▼不安定な地盤の上に原発が立地しているという地震大国の現実が重くのしかかる。天災も人災も忘れぬうちにやってくる。そんな覚悟にも迫られている。毎日が防災の日と肝に銘じ、備えを確かなものにしていきたい】