地学の専門家に、「よく(建設許可の)審査通ったと思う」と言わせるほど危険な志賀原発。
造った北陸電力、審査を通した原子力安全・保安院どちらにも、原子炉直下の断層がもし動けば、大惨事になるという発想はなかったのだろうか?

志賀原発差し止め訴訟で、運転差し止めの一審判決を覆した、名古屋高裁、最高裁は、どういった根拠で、志賀原発が安全に運転できると判断したのだろうか?

関連記事 
大飯、敦賀だけじゃない!日本の原発は”活断層”だらけ 伊方・泊・東通・・・etc.
「原発は安全」判決、見返りは天下り?
志賀原発も直下に活断層か:2006年差し止め訴訟で運転停止の筈が・・

 YOMIURI ONLINEより
北陸電の活断層説明に「いいように解釈しすぎ」
【北陸電力志賀原発(石川県志賀町)直下の亀裂が活断層である可能性が高まった問題で、17日に経済産業省原子力安全・保安院が開いた専門家の意見聴取会では、北陸電の「原発の安全性を脅かすものではない」との説明に対し、専門家から「いいように解釈しすぎ」などと異論が相次いだ。

 北陸電は、志賀原発の敷地地下に8本の亀裂(シーム)があり、1、2号機建屋の直下に2本の亀裂があるとしている。

 聴取会では、このうち1号機南西角の亀裂について、地層のずれは「波の浸食作用により形成された」と説明した。ところが、専門家からは異論が噴出。

 東北大大学院理学研究科の今泉俊文教授は「典型的な活断層だ。よく(建設許可の)審査が通ったと思う。
北陸電の説明は全く理解できない」と憤った。

 北陸電の「専門家の判断だ」との説明にも、今泉教授は「そんな判断の仕方は初めて。
いろんな人の目を通すべきだ」と一蹴した。

 産業技術総合研究所活断層・地震研究センターの杉山雄一主幹研究員は
「個人的には地震を起こすものではないように思える」としつつも、
「ずれる可能性があり、それが建屋の下にあるなら、きちんと評価すべき」と現地調査を求めた。

 京都大防災研究所の遠田晋次准教授は「北陸電は自分にいいように解釈しすぎで、
腑に落ちない」と切って捨て、亀裂が形成された年代などの再評価を求めた。

 今回は時間切れで2号機下の亀裂の説明ができなかったため、北陸電は次回に改めて説明する意向を示し、「説得力のある資料などを探し、丁寧な説明をしていきたい」として、現地での説明会も検討するという。】