zakzakより
【 TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉参加をめぐる攻防で、野田佳彦首相が狡猾さをあらわにした。
民主党慎重派の反対圧力を受け、「1日ゆっくり考えたい」と記者会見を11日夜に延期したのだが、

 何と、今週初めに日米首脳会談(13日)でオバマ大統領に伝える発言内容を決めていたのだ。
延期は、慎重派に配慮した単なるガス抜きであり、11日の集中審議を乗り切る政治的芝居ともいえそうだ。

 「みなさんが国のことを思い、議論したことをしっかり自分自身で受け止めたい。まだ方向を決めたわけではない…」

 野田首相は10日の政府・民主3役会議でこう語り、同日夕に予定していた記者会見を延期した。「首相迷う」「ブレなら致命傷」と報じたメディアもあるが事実は違うようだ。首相周辺は語る。

 「計算ずくだ。まず、離党までチラつかせた民主党内慎重派に配慮した。党のプロジェクトチームが『慎重判断を』と提言した翌日の参加表明は火に油を注ぐ。冷却期間を置いた。次に、11日のTPP集中審議対策。『各党の意見を聞いて判断した』という姿勢を示した。輿石東幹事長のアドバイスもあった」

 そして、こんな事実を明かした。

 「今週初めに、オバマ大統領との日米首脳会談で、どういう言葉でTPP交渉参加を伝えるか、日本語と英語の発言内容を決めている」

 つまり、「まだ方向を決めたわけではない…」という首相発言は方便というわけだ。

 一方の民主党慎重派はどうか。山田正彦元農水相ら慎重派議員は11日午前、樽床伸二幹事長代行と会談し、野田首相から直接、TPPへの見解を聞くための両院議員総会の開催を求めた。ただ、全員が徹底抗戦というわけでもなさそう。

 夕刊フジは10日紙面で「TPP茶番全真相」という、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏の緊急リポートを掲載した。これが慎重派の目に留まり、「本気でやっている人間もいるんだ!」と激怒する議員もいた。だが、番記者らが「では、離党するのか?」と聞くと、沈黙してしまったという。

 ともかく、野田首相は11日の集中審議後、同日夕に政府・民主3役会議と閣僚委員会を開き、同日夜に記者会見。経済連携と農業再生の両立に全力を挙げる考えを示す。】

 野田ヌキ総理も、民主党慎重派の山田正彦元農水相らも、何処まで本気なのか?
どちらも、ガス抜きのために茶番劇を演じていたとしたら、国益が掛かった重大な問題だけに、到底許される
ことでではない。

 反対派と呼ばず、慎重派と言うのも、なんだか怪しいが。

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