J-CAST テレビウォッチ・NHKここに注目!より
【 原子力発電の「安全神話」はどう作られ、広められていったのか。安全神話のウソと形成の過程を見直していく。
入手した「原子力政策研究会」の議事テープには、1980~90年代に日本の原発政策を推進した
研究者や官僚、電力業界が、非公式会合で何を話し合っていたのかが記録されていた。
手に負えない福島原発事故を招いた彼らだが、反省をこめて内幕を証言し始めた。

9月18日(2011年)放送の前編では、原子力発電所の導入を決めた50~70年代前半の動きを追ったが、
後編(25日放送)では原発が次々に建設され、日本中を「安全神話」で染めていく1970年代以降を検証する。】
 NHK・ETV特集予告
【2011年9月18日(日)
シリーズ 原発事故への道程
前編 置き去りにされた慎重論
2011年9月25日(日)
シリーズ 原発事故への道程
後編 安全神話の誕生

2011年9月18日(日) 夜10時
シリーズ 原発事故への道程
前編 置き去りにされた慎重論

 広大な大地を不毛の地に変え、人々を放射能被ばくの恐怖に陥れている福島第一原発事故。
世界で初めての多重炉心溶融事故だった。

 原子力発電の安全性神話は、たった一度の“想定外”の地震・津波によりもろくも崩れ去った。
なぜ福島原発事故は起きてしまったのか。

 事故原因の直接的な究明とともに今必要なのは、歴史的な視点で安全神話形成の過程を見直すことである。

 私たちはある資料を入手した。『原子力政策研究会』の録音テープ。1980年代から90年代にかけて、
我が国の原子力発電を支えてきた研究者、官僚、電力業界の重鎮たちが内輪だけの会合を重ね、原発政策の過去と行く末の議論をしていたのだ。

 議事は非公開と決めていたため、当事者たちの本音が語られている。
さらに、生存する関係者も福島原発事故の反省を込めて、今その内幕を率直に証言し始めた。

 この資料と証言をもとに、福島原発事故までの歩みを2回シリーズで徹底的に振り返る。
前編は、原子力発電所の我が国への導入を決めた1950~70年代前半のれい明期をみる。

 当初は安全性の不確かな未知のテクノロジーを地震大国に立地することへの疑問など慎重論が主流で
あった。 しかし米ソ冷戦の論理、そして戦後の経済復興の原理によって強引に原発導入が決まっていった。

 太平洋戦争に石油などの資源不足で敗北した過去や、世界で唯一の被爆国という過去を背負った日本が、原発建設に至るまでの道のりで「経済性追求」と「安全性確保」の矛盾を抱えていった過程を検証する。】
 
 最近のNHK・ETV特集は、往時の骨太なNHKが甦ったような、社会派の力作が目白押しだ。
明日18日PM10時からの前編と、来週25日PM10時からの後編は、出来るだけ多くの方に、是非とも見ていただきたい。

 といっても、私は、NHKの回し者でも何でもありません、お勧めしても何の得にもなりませんが。