自宅ゲーム会88 前半 ドラゴンイヤー 他 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成29年7月25日

 

 前日に続き本日もゲーム会ですが、メンバーは常連のちいに加え前日のセンに替わりくまが参戦です。何気にちいとくまは初顔合わせだったりしますが、3人で一日しっかりとゲームをする予定です。

 

 

☆ドラゴンイヤー

○概要

作者:ステファンフェルド

対象年齢:12歳以上

対象人数:2-5人

標準時間:75-100分程度

 

 中国の王子となって、災いが起こるといわれている辰年を乗り切り、繁栄と名声を手に入れることを目的としたゲームです。次々と起こる災いが結構ひどいらしくマゾゲーと書かれたりもしていましたが、ゲーム自体の評判は高くプレミア価格での取引が続いていました。先般、10周年記念版が発売されたことで、入手しやすくなりましたね(だいぶ流通も安定している様子です)。

 

①7枚のアクションタイルを混ぜ、プレイ人数に応じたグループに分けます。

②手番順にグループを選択し、その中からアクションを選択します。すでに他プレイヤーが選択したグループを選ぶ場合は資金が必要となります。それぞれのアクションは、各プレイヤーの宮殿に在籍する人物によって追加ボーナスが受け取れます。

③手札から1枚人物カードをプレイし、そのカードに応じた人物タイルを自分の宮殿に配置し、手番トラックを進行させます。宮殿に空きがない場合は、入れ替えや配置しないということは出来ますが、カードのプレイは必ず必要となります。

④ラウンドに応じ、並べられた災害タイルに応じた災害が発生し、各プレイヤーはその効果を処理します。最初の2ラウンドは平和で災害は発生しません。

⑤災害の終了後、全く人物の置いていない宮殿は1階分除去されます。

⑥宮殿の数、踊り子(人物タイル)の効果、特権タイル(アクションの一つで獲得)に応じて得点を受け取りラウンドが終了となります。

⑦12ラウンドが経過すると(全ての災害が終わると)ゲーム終了となり、最後に宮殿に在籍する人物、僧侶(人物タイル)の効果、手持ちのお金に応じた得点を追加し、最も得点の高いプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 

 ゲーム開始時はこんな感じです。手前左に並ぶのが宮殿で、1階につき1人の人物を在籍させることが出来ます。

 メインボード下側のタイルが災害タイルで、ラウンドが経過するつど左から順に処理されることになります。

 

 序盤2ラウンドは平和ということもあり、その間に対策をして各プレイヤー大きな被害がなくゲームが進んできましたが、5ラウンド目の災害については疫病(3人の人物を除外、医師を在籍させれば被害を減らせる)、くま&ちいが防ぐだけの医師が足りず人物を失います。なお、ここまでのところは終始管理人が先手番プレイヤーで、資金など余裕があります。

 得点的にはほとんど進んでいませんが、初っ端に特権タイル(アクションで購入、ラウンド毎に得点)を入手したくまが若干のリードをとっています。

 

 中盤になると、後半のモンゴルの襲来(軍人の能力に応じて名声点の獲得と、被害の決定)に備えて、ちい&くまが軍人を購入します。管理人は花火(花火タイルに応じ得点)の準備を進めており、軍人争いに出遅れたこともあり、手番で逆転(軍人は獲得時に手番チャートを進めます)されます。

 しかしながら、中盤で宮殿を大きく増やした管理人はこの辺りから順調に得点の獲得を進めます。

 

 最終盤、モンゴルの襲来を残してこんな感じの宮殿です。手番チャートでは大きく遅れていますが、ほとんど準備の終わった中盤以降に後手番となったので、迫り来る災害などはそれほど難しくは感じずです。

 

 ゲーム終了時の様子です。人物タイル、得点チップ等を加え計算すると、トップは大きく引き離して管理人となりました。ちいとくまはかなりのデッドヒートでしたが、序盤の貯金で何とかちいの追撃を振り切り、ぎりぎかわしたくまが2位、ちいが3位がちいという結果でした。

 

○評価

 災害の順番はゲームごとにランダムですが、一旦ゲームが始まるとアクショングループを分けるところぐらいしかランダム要素がなく、1ラウンドごとに出来ることが1アクション&1人の人物の招集だけということもあって、目先のことにアドリブで対応するのではなく、きちんと先を見通して手番手番をこなしていく必要があります。とはいえ、完全に計画通り出来るかといえば人物やアクションの選択にはプレイヤー間での早どり要素もあり、他プレイヤーの動向を見ながら、適宜軌道修正をしていかないといけないのでこの辺は難しいところだと思います。また、そんな中にあっても勝利のためには生き残るだけではなく勝利点を稼がないといけないため、手番の選択は非常に悩ましいです。

 ちなみに、そういう状況だからこそ思ったより重要になってくるのが手番順で、手番順が先のプレイヤーは好きなアクションを追加コスト無しで選択できますし、人物タイルも先に選べます。余計なコストを払うというのは、全体的にカツカツのこのゲームではかなり厳しく、出来れば避けたいところですね。

 一方で気になる点は、手番手番を積み上げていくゲームのため、ミスやダメージによってはかなりの被害があり、運の要素が非常に少ないということもあって、一旦凹んでからのリカバリが難しいというところがあると思います。後は全体的に非常に地味なゲームというところもあるかな。

 とはいえ、とりあえず計画的な人材雇用とアクションの選択により、予定される災害に備えつつ勝利点を稼ぐというのが非常に悩ましいながらも面白いゲームだと思います。

 

 

☆ベルフォート

○概要

作者:JayCormier&Sen-FoongLim

対象年齢:13歳以上

対象人数:2-5人

標準時間:90-120分程度

 

 エルフとドワーフ、ノームと明らかに仲たがいしそうなメンバー(ゲーム的にはしていませんがw)によるワーカープレイスメント系の都市開発ゲームです。

 

①手番ごとに手元のワーカー(エルフとノーム)を「ギルド」「建設済みの建物」「収集ボード上のアクション」のいずれかに配置します。また、手元にワーカーを残した状態でパスをすると、残りのワーカーは「収集ボード上の資源エリア」に配置します。

②全てのプレイヤーがワーカーを配置し終わると、収集ボードの資源エリアでの資源獲得とアクションスペースでのアクションを実行します。

③建設済みの建物から収入を得て、税金を支払います。税金はその時点での得点に応じて上がっていきます。

④手番順にアクションを任意の数、実行します。アクションには「建物やギルド、市壁の建設」「ワーカーを配置したギルドや建物の効果の解決」「ノームの雇用」「交易所の訪問(資源の変換)」といったものがあります。アクションを全て終え最後に1枚建物カードを購入することが出来ます。

⑤決算ラウンドでは得点計算を行います。得点はエリアごとの建物等による優位及びワーカーの種類ごとの優位からなります。

⑥3回目の得点計算でゲーム終了となります。この時、最も得点の高いプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 ゲーム開始時は撮り忘れていたので、1ラウンドの終了辺りです。

 メインボードは5角形の形をした都市になっており、ボード上に置かれているタイルがギルドを示します。ギルドは基本、資源、相互干渉の3系統で計12種類あり、毎ゲーム5種類が選ばれますが、今回は初プレイでお奨めされていた基本2種、資源3種という組み合わせです。

 左のボードが収集ボードで、左奥が資源エリア、右奥がアクションエリアになっており、このアクションにはワーカーの増員と手番順の変更があります。

 

 建物は建物カードによって建設されますが、建設されるとメインボード上の該当の建物マークのマスに自分の建物コマを配置します。1ラウンド目は各自が1件づつ建物を建てます。

 手前の建物カードは「酒場」です。ノームの配置マス(5角形の鍵マス)がありますが、ノームを配置するとその効果が開放されます。酒場の場合はドワーフをスーパードワーフ(資源収集効率2倍)に変更します。

 

 ちなみに、アクションの選択には資金を必要とするものがほとんどですが、序盤は資金が少なく1、2コマをアクションに置いたら残りは資源エリアへというのも結構ありました。資源エリアでは、それぞれのエリアで最多を取ることにより追加のボーナスがあるため、多く送ることはメリットがあります。

 

 3ラウンドが経過し、最初の得点フェイズです。管理人とくまが2エリアに建物を配置して同点となっていますが、ちいは1エリアにしかおけておらず少し出遅れています。

 

 5ラウンドが終わり2回目の得点フェイズが終わったところです。この間、管理人は建物カードこそ使って建ててはいませんが、各エリアのギルドを中心におさえてまわっています。通常、ギルドのアクションは資金が必要となりますが、ギルドを所有すると資金が無料になりますし、他プレイヤーが選択した場合資金の支払先が所有者となります。ギルドのアクションは効率のいいものが多く、所有することは自分が使うにしても、他人が使うにしても有効です。

 

 得点的には2エリアでトップ、1エリアでトップ対をとっている管理人が優位に立ちます。ちなみに、ちょこちょことワーカーも増やしており、そちらでも優位な状況。ちいは何故か1エリアに集中させており、得点としてはかなりきつい状況です。

 

 そんなこんなで3回目の得点計算が終わりゲーム終了です。この間、各プレイヤーとも建物の建設に力を注ぎますが、お互いが増やしているため形勢は大きく変わらず。中盤の優勢のまま逃げ切った管理人の勝利です。2位はくま、3位はちいという結果でした。

 

○評価

 ワーカープレイスメント系のゲームらしく、手番ごとにどのアクションを選択するかは当然ながら、それと同時にパスをすることで資源エリアにワーカーを送り込めるため、どのくらいの配分でワーカーを送り込むかが悩ましい感じでしたね。

 また、得点手段はエリアマジョリティとワーカーマジョリティに集約されており、どのエリアに力を入れるか、どのワーカーを優先的に雇用するかというのも悩ましいところです。ただ、このゲームの特徴として得点に応じた税金というものがあり、得点が伸びたときの税金は思ったより痛いです。資源は任意の量を蓄積できることもあり、得点を伸ばす(建物を増やす)タイミングというのが重要となってきます。しかしながら、建物はカードに応じたマスにしか建てられず早い者勝ちなため、狙いの地域には早めに建てたい、と、このタイミングは結構難しいですね。

 一方で気になる点として、せっかくの5角形、組み合わせ式という特徴的なマップでありながらそれを全く活かしていないような感じです。というのも、5枚の街タイルはどれも同じ建物(各種の建物が1件づつ)しか建てられない上に、隣接するタイルに影響するのは「門番小屋(建物の1種。2エリアにまたがって建っており、建設時にはその片方に建物コマを置き、ノームで開放することでもう片方に配置できる。)」くらいなので、5つの街タイルをばらしておいていてもほとんど問題ないレベルです。分かりやすさを優先したのかもしれませんが、せっかくこういう形にしているのであれば、街タイルごとの特徴を出したり、タイルを配置する順番によってもバラエティを出せたほうがリプレイ欲が沸きよかったんじゃないかな。

 ついでにエルフとドワーフに分かれたワーカーについても、資源エリアに配置したときと得点計算時くらいしか差がなく、わざわざ分けたのであればもう少し用途に差というか違いがあっても良かったと思います。 

 とりあえず、建物カードの引きくらいしか運の要素がなく、見えている要素が多いので難しいというところはありますが、することは分かりやすく、全体的にバランスよく作られた優等生的なゲームといった印象です。しかしながら、せっかくそういう仕様にしている割に意味が薄め(マイナスにはなっていない)な部分は個人的に気になりますね。まあ、こういうとこもある意味優等生なのかな。

 

 

 中盤に続きます。

 

 

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