自宅ゲーム会59 前半 ウィンナーワルツ 他 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成29年3月5日

 

 前日仕事により途中中断となった怪我の功名(?)ということで、本日改めてのゲーム会となりました。参加者はちいに加え、午後から都合のついたしょうも参加と、こちらも結果オーライですw

 

 とりあえず午前中はちいと2人で、比較的手軽そうなものを中心にプレイしています。

 

 

☆オケアノス

○概要

作者:アントワーヌボザ

対象年齢:8歳以上

対象人数:2-5人

標準時間:30分程度

 

 シュピール2016の新作で、海底探索をテーマに、潜水艦を改造しながら海底の水棲生物や宝物を集めるといったドラフト系のゲームです。

 

①スタートプレイヤーは、各プレイヤーにカードを配ります。配るカードは潜望鏡の数+1枚。

②受け取ったプレイヤーはその中から1枚を選択し手元に伏せ、残りのカードをスタートプレイヤーに返します。ただし、燃料を1使用すれば1枚追加で伏せることができます。

③スタートプレイヤーは受け取ったカードの中から1枚(燃料を使えばさらに追加)を手元に伏せ、全員一斉に公開し手前に配置します。ラウンド毎に取得したカードは、取得順に左から右へ一列で並べます。

③宝箱が書かれたカードには潜水士を配置することが出来ます。潜水士は一度配置したらゲーム終了まで戻ってこず、配置したカードとそのカードから見て上段に配置されているカードからのみ宝箱を取得することが出来ます。

④「基地」の書かれたカードを配置した際、それまでに「クリスタル」があれば潜水艦を1箇所改造できます。クリスタルの数は関係なく種類によって1種類はLV1→2に、2種類はLV2→3(1→2も可能)に改造します。改造箇所は「潜望鏡(配布カードの増加)」「エンジン(燃料の増加)」「エアロック(潜水士増員)」「船体(ラウンド毎に捕獲できる水棲生物の増加)「スクリュー(ラウンド毎に追加の勝利点)」の5箇所です。

⑤これで1ターンですが、スタートプレイヤーを交代し5ターン行うと1ラウンドが終了します。

⑥ラウンドの最後に再度改造のチャンスがあり、その上で捕獲した水棲生物(種類の数、船体により上限あり)、スクリューのレベルにより得点を得て、クラーケンの眼の書かれたカードを最も多く持つプレイヤーは失点を受けます。

⑦新たなラウンドになると、下段に左から新しい列を作ることになります。3ラウンド終えると(3段の列が出来る)ゲーム終了になります。

⑧ラウンドごとの得点に、各プレイヤー最大の珊瑚礁(珊瑚の書かれたカードが連続するエリア)による得点と、潜水士により獲得した宝物の得点を加え、最も得点の多いプレイヤーの勝利です。

 

○プレイ経過

 ゲームスタート時はこんな感じでお互いの潜水艦タイルが置いてあるくらいです。

 ここからレベル1のカードをドラフトしていきますが、2人の場合はヴァリアントルールとなり、基本的に手元に確保しなかったカードは相手に渡し不足分(潜望鏡+1枚)を山札から引いてきます。どちらかといえば、こちらの方が普通にドラフトっぽいルールですね。 

 

 1ラウンド目が終了した時点です。管理人は3種類(エンジン、船体、潜望鏡)のパーツのレベルアップに成功しています。集めた水棲生物が多く、クラーケンの減点はあったものの、1ラウンド目は若干管理人がリードします。ちいは水棲生物が被っていて得点につながらなかったというのにも原因があったんですけどね。

 

 続く2ラウンド目ですが、宝箱が2段並んだので(さすがに3段目は難しいかなと思い)潜水士を配置しています。そのこともあり、このラウンドはエアロック(潜水士+1)を改造し、さらに水棲生物の数から船体も最高レベルに上げています。

 

 2ラウンド目もクラーケンは受けたものの、水棲生物の数で上回り、ちいと同程度の得点を得ます。

 

 最終ラウンドの3ラウンドです。最後は燃料も改造しつつカードを集めます。2ラウンド目に潜水士を配置した列の最下段に宝箱が置けたので我慢していればよかったという感じですw

 もう1枚、クラーケンの眼2個のペナルティはあるものの宝箱×2というカードがあり、潜水士を配置して、宝は合計4個。

 

 ゲームが終了し、このラウンド水棲生物の数では大きな差はつかず、珊瑚礁のボーナスはちいが多め、クラーケンで大きなマイナスとかなり得点差は詰められていましたが、最後の宝箱4枚(ちいは2枚)による得点で何とか引き離し、管理人の勝利となりました。

 

○評価

 アントワーヌボザ氏&ドラフトという一見「世界の7不思議」のテーマを変えたリメイクタイトルかと思いましたが、ドラフトの方法、潜水艦の成長要素、手に入れたカードの配置など、かなり違ったプレイ感になっていますね。

 とはいえ、今回は2人用のヴァリアントルールでゲームを行ったので、この方法なら通常のドラフトに近い感じではあります。一方、本来ルールになる3人以上だと、通常の隣に回すというのではなく、スタートプレイヤーのみとのやりとりになっているので、複数人でプレイしても相手は1人と渡したいカード渡したくないカードの判断がしやすいのかなあと。ただ、ターン内に取られなかったカードは全て捨て札になりますし、カードの並び順が重要なゲームでもあるため、妨害のためにカードを選ぶのは難しめで、どちらかというと自分の得点を伸ばすためにカードを選ぶというのを優先しそうです。若干変わったドラフトですが、相手の場をそれほど気にしなくてもいい感じになっているので、ソロプレイ感が少し強くなった分、プレイ感は軽くなっていますね。

 その分重要なのが自分のカードの並び順(取る順番)です。宝箱、珊瑚はゲーム終了時に得点になるのですが、条件に合うように置かないと大きな得点につながらないようになっています。また、クリスタルと基地はきちんと順に並べる必要(特にLV3にしようとする場合)があり、ドラフトの選択肢を増やしたり、水棲生物や宝箱で得点を多く稼ぐためには、これらにより潜水艦を改造することが必要です。各要素を満たすよう上手く並べるために、ドラフトで何をとっていくのかというのは悩ましくなっていますね。あと、5つあるパーツの改造は、どの要素もゲームを有利に進めますが、何から改造するかそして改造にあわせたカードの選択というのも悩ましく面白い要素だと思います。

 あと、コンポーネントについては箱の重量にびっくりです。というのも、ドラフトなのでカードが多く、軽いだろうと思っていましたが実際はかなり重ためです。開けてみると、中身のほとんどが潜水艦のタイルで、5人プレイ用に異なる潜水艦×5、それぞれの潜水艦×3レベルなので合計15艦分の潜水艦タイル。潜水艦が結構な大きさということもあり、よくここまで作ったなあというのが正直な感想です。ただ、実際にはこの潜水艦を組み合わせるというのが若干手間で、例えば船体を改造しようとすると、他の3つのパーツを離して組み直すということをします。これを逐一きちんとするとゲームのテンポが損なわれるので、コンポーネントを豪華にするのもいいのですがもう少しプレイアビリティを考えて欲しかったかな。

 と、一番目立つ潜水艦タイルが若干気にならなくはないですが、潜水艦の改造やカードの並びを考えつつ、個人的には「世界の七不思議」よりさらに手軽に出来るドラフトゲームとして面白いと思います。ちなみに、おそらく人数によって大きく時間は変わらないと思うので、そこもいいところだと思いますね。

 

 

☆ベガス

○概要

作者:ライナークニッツィア

対象年齢:12歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:60分程度

 

 ラスベガスのカジノがテーマで、ダイスを使ったエリアマジョリティ(各カジノテーブルで優位を保つといったイメージ)といったゲームです。ちなみに「ベガス」で検索するとドーンリューディガー氏の「ベガス」ばかりがヒットするので、情報を集めるのには一苦労しそうなタイトルですが、どちらもダイスを使ったエリアマジョリティと微妙な共通点があります。まあ実際のプレイ感はかなり異なるんですけどねw

 

①最初の手番は14台あるテーブル(エリア)のいずれかに自分のコマを配置します。

②2手番目以降は、「ダイスを振りコマのあるエリアのマスにマーカーを配置する」「カードを1枚プレイしてから、種類によってはさらにダイスを振りマーカーを配置する」「コマをほかのエリアに移動する」「パスする」のいずれかを選択して実行できます。

③ダイスを振って「1」がでると、マーカーの配置の後マリーが移動します。マリーが到達したテーブルは決算が行われ、その時点でそのテーブルに最も多くマーカーを置いているプレイヤーが、テーブルの得点を得ます。また、決算はテーブルごとに全てのマスにマーカーが配置された場合も決算が行われます。

④ダイスを振って配置するマスに他プレイヤーのマーカーがあれば取り除いて配置します。ただし上級ルールになると白と黒のダイスを振り勝利した方がマスをおさえます。

⑤カードは全プレイヤー共通のデッキを所有し、任意のものが使用できます。カードには「1~6(カードごとに異なる数字)のマスにマーカーを置き、さらにダイスを振る」「コマとは異なるテーブルにダイスを振りマーカーを配置する(追加ではダイスを振れない)」「マリーが移動する」の3種類がありますが、使用すると捨て札になります。

⑥全てのテーブルが決算された時点で、最も得点の多いプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 準備をしてゲームを開始します。今回は上級ルールのダイスによる決闘も行います。管理人が赤、ちいが青です。

 

 さて、早速ゲームを開始しますが、今回はほんとに「1」が出ない展開です。お互いマリーがある程度進むことを前提にマーカーを埋めきる前に移動しているため、なかなか決算が起きず、牛歩で進むマリーがちょっとづつ決算を行っていきます。

 

 マリーが左端に到着しており折り返します。この時点ではタイルの数で管理人が優勢です。

 

 終盤、最終エリアをお互いが奪い合う状況です。

 

 最後にマリーが最終エリアに到着してゲーム終了です。最高の15点をはじめコンスタントに得点を稼いだ管理人の勝利となります。

 

○評価

 ダイスの目次第で進むマリーの進み具合に気をつけながら、それぞれのテーブルにどれくらいのマーカーを配置していくか、移動に1手番使用するためテーブルを移動するタイミングが難しいですね。通常、テーブルが自分のマーカーで埋まるに連れて失敗の確率も上がるため(既に自分のマーカーで埋まっているマスの目は何も起きない)、ある程度優勢をとったところでテーブルを移動したいところでは有りますが、決算が起きないと他プレイヤーに取り返される恐れもあり、失敗も覚悟でマスを埋め決算をするのか、マリーの移動に期待するのか、この辺は非常に悩ましいですね。

 また狙いのエリアについても、当然得点配分の大きいエリアだと他プレイヤーとの取り合いになりますので、つぎ込んだ手数を無駄にしないためにも決算が起こるまでなかなか動きにくいです。一方。それじゃあ得点の小さいエリアをといいたいのですが、こちらはこちらで(他プレイヤーがいなければ)数手で優位は取れるものの、移動に2手(テーブルに行く、テーブルから離れる)かかりますし、各数字1マス、場所によっては2つの数字で1マスとなっており、ダイス目が無駄になるリスクも高いので、どちらを狙っていくかは他のプレイヤーの動向も含め判断していく必要がありますね。

 気になる点としては、展開の速さがダイス目次第というところでしょうか。マリーが早く移動すればゲームも全体的にスピーディーになると思いますが、今回のようになかなか「1」が出ないと、途中で非常にだれた展開になります。まあ、今回は2人ということもあり、高得点エリアでは1が出てマリーが来る&1のマスが埋まるまで、延々とマスの取り合いになったということもありますが、この辺の調整のためにも、マリーを進める仕組みが別にあってもいいんじゃないかなと思います。

 また、手札を持つことで一見コントロールできそうな感じにも見えますが、各数字カードは1枚づつですし、マリーを進めるカードも1枚のみと、(上記の通り長丁場になったということはありますが)ゲームの長さに対して不足しており、コントロールというよりは切り札的な意味合いなので、使いどころがなかなか難しかったですね。

 とりあえず、ダイス目次第とはいえ、2人でのプレイはあまりお勧めできない感じで、4人くらいでプレイしてみたいです。あと、上級ルールですが展開が速いときにはいいと思いますが、今回くらい長引きマスの取り合いになると、段々と振るのが手間になってくるため必要かどうかは好みかなあといったところです。

 

 

☆ウィンナーワルツ

○概要

作者:ライナークニッツィア

対象年齢:8歳以上

対象人数:2-5人

標準時間:45分程度

 

 ダンスのペアを組ませてワルツを踊ったり、美味しい料理全種類制覇したりといった上流階級のパーティーがテーマです。男女のゲストタイルを配置することで、料理タイルをとったり、会場内にいるゲストとペアを作るといったタイル配置系のゲームです。

 

①手番になると自分のデッキのゲストタイル(男女で各0-5の6枚づつ計12枚)からランダムに1枚引き、そのタイルを任意の空いているマスに配置します。

②マスに置いてある食事はその場で受け取ります。

③ゲストタイルを配置したことで、どのプレイヤーのものでもかまいません(今配置したばかりのタイルでも)がゲストタイルの四方が他のゲストで埋まった場合、決算が起こります。

④決算は、対象となったゲストタイルの周囲4枚の中で、異性でかつ最も数字の高いゲストとダンスペアが成立します。ペアになったタイルの所有者2人は、両ゲストの得点を合計したものをどちらも受け取ります。ただし、相手がNPCや自分のゲストタイルの場合は合計得点を自分が受け取るだけになります。

⑤ペアが成立したタイルは裏返し、周囲が埋まったかどうかの判定には使用しますが、決算で再び計算されることはありません。

⑥全てのゲストタイルを配置したらゲーム終了となります。ダンスペア作成による得点に、取得した5種類の食事タイル1セットごとにボーナスを加え、その合計が最も高いプレイヤーの勝利です。

 

○プレイ経過

 2人プレイなので使用するスペースはボード中央のエリアのみで、ゲームスタート時はこんな感じです。赤が管理人、青がちいになります。

 

 お互い食事のセットコレクションに気を使いつつ高得点のペアを作るべくゲストタイルを配置して行きます。序盤、ボード手前でペアをどんどん組ませ、得点では管理人が優位に進めます。

 

 中盤、5点のゲストをNPCゲストと組ますことに成功するなど順調にちいとの差を広げこれは勝ったかなと思っていましたが・・・

 

 左奥、ちいのゲストが多く配置してあったエリアで終盤立て続けに決算が起き、逆転を許したところでタイルがなくなりゲーム終了となります。

 

 セットコレクションではお互い3セットなので差がつかず、ゲーム終了時の得点差はそのままで、ちいの勝利となりました。

 

○評価

 手番ごとにゲストタイルを配置することで、タイル配置によるエリアマジョリティと、食事タイルによるセットコレクションを同時に行うゲームです。

 ゲストタイルによるマジョリティで面白いのは、どのプレイヤーのゲストかは関係なく必ず異性同士がコンビになりその両方に得点がはいるということと、一度ダンスペアを作ってしまえば、そのタイルは決算できなくなってしまうということでしょうか。前者については、自分のゲストを誰のどの得点のゲストと組み合わせるかは悩ましく、5点のゲストはできるだけNPCのものとくっつけることで、他プレイヤーに得点を与えるのを防ぐことが出来ますし、0点のゲストは他プレイヤーの5点のゲストと上手くくっつけることが出来ると、他プレイヤーの得点を最小限に抑えつつ、自分は大きな得点を受け取れるとかなり有利になります。まあ、実際こんなに上手くいくとは限りませんが、得点が大きいものと小さいもので、有利な使い方を区分しつつどちらもしっかりとした用途にしているのはいいところかな。両方のゲストが得点を得れるので、相手がどのプレイヤーのものかも大切ですね。また、後者については男女の5点同士が隣り合っていたとしても、決算の起こし方によっては別々に決算して分断することもでき、タイルを配置することでの決算の順番というのはかなり重要になってきます。

 そしてゲスト同士でペアを組ませるのも大切ですが、同時に食事タイルでセットコレクションを上手く作っていくというのも重要になってきます。ただ、ゲストを置きたい位置に狙いの食事タイルがあるとは限らないので、どちらを優先するかというのも悩ましいですね。

 と、タイル1枚の配置にこれだけ考えどころがありますが、手番ごとに1枚を引く(様は手札が1枚)ということもあり、かなりテンポよくゲームが進みます。

 気になる点としては、ゲーム開始時の準備が全マスに食事タイルを配置するので若干手間かなということくらいでしょうか。後はタイル運もありますが、0-5の男女とタイル構成は分かりやすく、カウンティングは比較的しやすいと思いますし、数字は大小どちらでも使いようがあり、どこに配置するかが大切なので、それほど気にはなりませんでしたね。

 どのゲストとのペアを狙うか、セットコレクションとペアのどちらを優先するか、タイル1枚の配置が非常に悩ましく、それらがとても面白いゲームだと思います。

 

 

☆メリディアン

○概要

作者:レオコロヴィーニ

対象年齢:10歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:30-45分程度

 

 メリディアン(経線)内では1箇所にしか進出できないという、南の群島に進出する商社たちの対立を抑えるために制定された規定をテーマにした陣取りゲームです。東西に伸びる島々に対し、南北に伸びるメリディアンの規定を守りつつ、島に守備隊を派遣して島の占有権を争うことになります。

 

①各プレイヤーが同じデッキを持ち、常に手前には2枚のカードが公開されます。

②手番になると2枚のカードのうち1枚を選んで、そのカードに書かれた縦列のどこかに任意の数の守備隊を派遣します。パスも可能で、その場合はカードを捨て札にするだけです。

③守備隊の派遣について、「縦列の最初の派遣者は必ず2段以上」「1つの列にあるエリアは全て守備隊の段数が異なる」「縦列内は必ず北から南の順に守備隊の段数が多いものから少ないものとなる必要がある」「1プレイヤーは1つの縦列に1隊しか派遣できない」というルールを守る必要があります。

④既に他プレイヤーが守備隊を派遣しているエリアにも、守備隊を派遣することが出来ます。もともと配置されていた守備隊は南北のどちらかの地域にずらします。ただし、ずらした後もかならず「③」のルールを守る必要がありますし、ボード外に押し出すことは出来ません。

⑤自分の守備隊が既に置いてある列を選択した場合、配置している守備隊を「その段数のまま手元に戻す」か、「段数を変えてその列のどこかに再配置する」のどちらかを実行できます。その段数のまま位置を変えることはできません。

⑥最後に手札を1枚補充します。

⑦全てのカードがプレイされたらゲーム終了です。この時点で、各島をみて単独首位のプレイヤーがその島の支配権を判定します。島には首都と都市がありますが、首都は2点、都市は1点として数え、守備隊の段数は関係なく、あくまで押さえているエリアで判定します。

⑧支配権を得た島について、都市及び首都1つにつき1ポイントとして得点計算を行い最も得点の多いプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 こんな感じに準備をしてゲーム開始ですが、今回は2人プレイなので1人が2色づつ(管理人は赤系、ちいは黒系)、カードも2色分のデッキをあわせてシャッフルし、1列には1プレイヤー2隊までの派遣というルールに変更となります。ちなみに、ボードは管理人に対し反対なので奥側が南になります。

 

 お互い初プレイなのでとりあえず、首都を狙うように隊を派遣して行きます。前半は首都をちいに上手く押さえられるなど、ちいが有利にゲームを進めていきますが、後半に入ると管理人も上手くちいの隊を押しのけながら首都や狙いの都市に配置して行きます。

 

 終盤に入ると、お互いほとんどの塔を置ききった状態でとなります。ここらかは再配置などを使用し負けている島の部隊を動かしたり、未開拓の島になんとか隊を派遣したりとなりますが・・・

 

 そんなこんなでゲームは終了します。ここから各島の支配権を判定となります。

 

 判定の結果はこんな感じになります。支配権をもつ島の数で管理人が8に対しちいが3となり、得点を計算するとダブルスコア以上の点差をつけての勝利となりました。序盤はちいが優勢に進んでいる感じでしたが、後半、特に再配置などで上手く隊を動かした管理人の勝利といった感じです。

 

○評価

 カードにより隊を派遣できる地域は指定されていますが、カウンティングは比較的しやすく(あくまで自分のもの、4人とかになると全員プレイヤーのものはさすがに大変です)非常にアブストラクトチックな雰囲気のゲームです。例えば、真っ先に首都に派遣したとしても、それ以上もしくはそれ以下の段数の隊によりあっさりと押し出されてしまうので、押し出されないようにもしくは始めから押し出されるつもりで、ここに置いたら何段の隊で押し出されるから・・・と考えると、どこにおくかが非常に悩ましいですね。後から派遣する方が一見有利そうにも見え、実際1隊くらいは先においてくれていた方が考えやすいのですが、その一方で2隊以上置かれた後だと置ける都市が制限されるので配置するタイミングも重要です。

 また、何段の隊を派遣するかも重要で、カードが12枚に対し守備隊は20個となっています。つまり、毎回3段の隊を派遣しているとが半分のところで守備隊は切れることになります。そうなると後は再配置しかなく、せっかくの手数(カード)が上手く使いきれませんし、また支配権の判定はあくまで配置している隊の数なので、この辺がまた悩ましいですね。

 さて、このゲームの気になるところですが、見たら分かるとおり全体的に非常に地味なコンポーネントです。守備隊をあらわすコマもプラスチック製で工業部品にも見えますしwさらに追い討ちをかけるように、実際のプレイも頭を捻りながら1隊1隊おいていくとアブストラクトチックで、派手な展開もなくやはり地味。ルールを読んだ時点で、ゲーム的過ぎる(例えば南北から派遣数毎に並ぶとか)縛りとかこれって面白いんだろうか、と思ってしまうゲームです。

 とはいえ、テーマとの整合は微妙なところながら、実際にプレイしてみるとコロヴィーニ氏らしいという感じで、他プレイヤーの狙いを考えつつ何段の隊をどこにいつ派遣するか一手一手の悩ましさが面白いゲームだと思います。

 

 ここで、昼となったので一旦休憩し午後から再開となりますが、長くなるため中盤に続きます。

 

 

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