自宅ゲーム会47 中盤 ドラキュラの逆襲 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成28年12月17日

 

 午前中に引き続き午後からもゲーム会ですが、午後にはやまとしょうが到着し4人となり、早速本日のメインディッシュとも言うべきタイトルを行ってみることに。

 

☆ドラキュラの逆襲

○概要

作者:StephenHand

対象年齢:14歳以上

対象人数:2-5人

標準時間:2-3時間程度

 

 一人のプレイヤーがドラキュラとなり、ヨーロッパを恐怖に陥れることを目的とし、残りのメンバーはハンターとなってドラキュラを倒しヨーロッパに平和をもたらすことを目的としたゲームです。ロンドンの街中でミスターXと警察官たちが追いかけっこをする1対多の有名ゲーム「スコットランドヤード(管理人未所有)」のドラキュラ版といった感じのゲームですが、そちらにはないドラキュラとの戦いや、アイテムといった複数の要素が加わっています。

 

①ハンターは日中と夜間にそれぞれアクションを行えます。アクションの種類は「移動(道路、鉄道、海路が有、ただし夜間は実行できません。)」「調達(物品カードを手に入れ、事件カードを引きます。事件カードはハンター、ドラキュラのそれぞれに有利なカードが有り、日中は山札の上から引きますが、夜間は山札の下から引きます。」「交換(同じ場所にいるハンターとアイテムの交換)」「予約(鉄道チケットの入手)」「休息(負傷点1を除去)」「探索(遭遇カードを公開する)」といったものがあります。

②ハンターの夜間の行動が終わるとドラキュラが行動します。ドラキュラは隣接する都市に移動し、移動した先で「遭遇カード」を配置します。ドラキュラの移動先は移動する都度「場所カード」によって記録され、6ターン手前までどこにいたかが残されます。また、場所カードと遭遇カードはセットで残され、ハンターがその場所に入るとそこにいついたのかが公開され、それにあわせて遭遇カードの効果が発動させることが出来ます(任意で、発動させないことも有り、ただしハンターの探索アクションによって強制的に公開させられることは有ります)。

③遭遇カードの多くには「成就」という効果があり、配置してから6ターンの間効果を発揮せず(自分で発動させず、またハンターにも公開されなかった)にいた場合、その効果が発動します。

④ハンターとドラキュラが同じ都市に存在すると戦闘となります。戦闘はお互いの戦闘カード(ハンターは種類によっては物品カードも)を同時に出し合っての戦いとなります。

⑤ドラキュラの戦闘カードに書かれたシンボルと、同じシンボルが書かれたカードを出せばハンターは回避に成功し、ハンターの攻撃のみでターンが終わります、同じシンボルがなければドラキュラの攻撃のあとハンターの攻撃となります。6ターン経過、もしくはどちらかが倒れるまたは逃亡することにより戦闘は終了となります。

⑥ハンターはドラキュラを倒すと勝利となります。ドラキュラは成就の効果やハンターの撃破により影響力を一定まで上げると勝利となります。

 

○プレイ経過

 こんな感じで準備を終えゲーム開始です。今回は管理人がドラキュラ、ハンターは4人全員を使う必要があるので、やまがヘルシング教授、ミナの2人を使用、ちいがシューワード医師、しょうがアーサーといった感じで、ルールどおりの初期配置を行います。

 一方、ドラキュラは任意の都市からゲーム開始となるので、どのハンターからも少し距離をとって「ウィーン」からゲームを開始します。

 

 管理人はドイツ中部をうろうろとしながら遭遇カードで罠を張ります。ちい、しょうは序盤は装備の充実を優先させており、一人(いや2人ですけど)やまだけがドラキュラを探して地域を歩き回ります。

 そのせいか、なかなかドラキュラが見つからず、ハンター側はドラキュラがイギリスにいるんじゃないかという話になって、各自イギリスを目指そうとしますが、その道中ようやくやまのヘルシング教授がウィーンに入りドラキュラのスタート地点が判明します。

 

 そうなると、各自その周囲に集まってきますが、管理人は一足先にイタリア北部を経由してフランスあたりへ移動しています。また、影響値の上がる「成就」も成功させており、非常に幸先のいい序盤となっています。

 

 とはいえ、ハンター側もやまを中心に移動経路を推測しドラキュラの追撃にかかります。結局、フランスの地で追いつかれ、始めてハンターとの戦闘となります。初めての戦闘の相手はミナですが物品で武装しており、決着は痛み分けとなります。しかし、ここで仕掛けていた遭遇カードの成就が上手く発動して、ミナにダメージを与えたことで、ミナは一旦倒れてしまいます。

 

 ただ、これで完全にドラキュラの居場所がばれてしまい、続いてやまのヘルシング教授がドラキュラに攻撃を仕掛けてきます。ミナ以上に対ドラキュラ装備を整えていたヘルシング教授が手ごわく、一旦コウモリとなって撤退をします。

 

 これにより改めてフランスからドイツに戻ってきましたが、さらに再度スタート地点のウィーンまで帰ります。この間、周囲の探索を終え逃亡先を東と読んだハンターたちも徐々に東に向かってきます。

 

 ここで、管理にはさらに東のバルカン半島の方に進むかと思わせて北上して北海→イギリスという経路を目指します。この作戦は一時的には上手くいき、バルカン半島に向かったと推測したハンターに無駄足を踏ませ、さらにこの間に「成就」を成功させ影響力を上昇させます。

 

 しかし、この成就により北上したのがばれ、いよいよ後がなくなった(次に「成就」で影響力が上がれば敗北)ハンターが全員で猛追という状況になります。

 

 このこともあり、北海沿岸で追いつかれ改めてミナとの戦闘になりますが、ここは痛みわけで何とかしのぎ、一旦海洋に出て距離を広げようとします。

 

 ハンター側は上陸地点を狙って追跡をしかけてきますが、ここで未公開のままだった探索カードが「成就」。このカードが影響力を上げるカードだったこともあり、規定値まで影響力を上昇させた管理人ドラキュラの勝利となりました。

 

○評価 

 ドラキュラの居場所を推理し、ドラキュラを追撃するハンターと、ハンターの追跡を裏をかきながらかわしつつ、遭遇カードという罠を設置してハンターを陥れる感が楽しいドラキュラとどちらの立場でも手番手番のプレイが悩ましいですね。特にドラキュラは場所カードが1枚しかないので、同じ場所には6ターン経過しないと戻れない、海洋にでるとダメージを受ける上、海洋に出たということがばれてしまうなど、行動に結構な制限があるので一手一手がより大切という印象です。

 情報を見た範囲では本家のスコットランドヤードにはない要素としては、罠を仕掛けうまく発動させるという部分がドラキュラ側としては面白いところですね。「成就」というのがよく出来ており、場所が見つかると「遭遇カード」は発動させなくても「探索」で公開されてしまうので、ドラキュラ自身の場所はばれても大切な遭遇カードの場所だけはばらさないくらいのつもりでもいいくらい、この辺の駆け引きがいいところだと思います。

 一方で、戦闘といった要素はテーマとしては必要だったかもしれませんが、正直ゲームとしては必要だったのかなという感じです。まず、一戦にそこそこ時間がかかる割に、基本的に1対1(多人数の場合でも駆け引きをするのは)なので、それ以外のプレイヤーが暇ということになります。これが稀に発生するとか、最終決戦でみたいなかたちならまた違ったかもしれませんが、ドラキュラ自身や手下のドラキュラなど、居場所がある程度判明する中盤以降はそこそこの頻度で発生するため、ゲーム全体のテンポを非常に悪くしていると思います。また、戦闘の結果によってはドラキュラは逃亡し、2歩以内の任意の地点に移動するので、場所によっては選択肢が多くハンター側の捜索もやり直しになると、やっぱりテンポとしてどうなんだろうということがあります。ついでに言えば、ひたすらバッティングを狙う&バッティングを避けるというだけの戦闘は面白みがイマイチかなというのも。

 また、ドラキュラ側から見たら面白いと書いた「遭遇カード」ですが、ハンター側から見たらそうでもないのかなというのも思います。というのも、遭遇カードが成就したことを考えると、基本的には全ての遭遇カードを公開し効果を適用していく必要があります。そうなると、ドラキュラは発見したけどその周囲をしっかり探索、ドラキュラは逃げてもういないけどその周囲を探索、ということが必要になってきます。ドラキュラの足跡をたどりヨーロッパ全体の平和をというのも分からなくはないのですが、ドラキュラ&ドラキュラが歩いた場所全てを追跡するというのはやることが多すぎるかなというのと、あわせて遭遇カードを公開すれば「探索」で公開したとしても効果は受けるので、マイナス効果を受けるためにひたすら捜索っていうのもモチベーションが上がり難いかなというのも思います。

 あと、ドラキュラの場所カードについてですが、移動のたびに場所カードのデッキから所定の都市を探すのはちょっとめんどくさく、きれいに並べていれば多少は違いますが移動のたびに取って戻してをするのでそれでも、プレイアビリティがいまいちかなというのも確かですね。

 全体として、スコットランドヤード的な部分としては面白く、遭遇カードの要素もドラキュラ側から見れば面白い要素かもしれませんが、スコットランドヤード+αで終えればよかったものの、スコットランドヤード+αβΩくらい要素を加えて、それらが概ねプレイアビリティを損なってるんじゃないかなという印象です。そのせいで全体的に長時間ゲーになってしまっていますしね。テーマやしたいことというのは非常に興味を引かれるのですが、欲を言えば各要素をもう少し精査しすっきりとまとめてくれれば良かったかなといったゲームだと思いました。

 

メインが終わり、残り時間は短めのゲームをいくつかプレイしていますが、後半に続きます。

 

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