助けを求めない若者 | kujiraのブログ くじらのブログ クジラのぶろぐ くじらのBLOG

助けを求めない若者

助けを求めない若者

助けてといえない30代

30代のホームレス
30代の失業者80万人

餓死する30代

働き盛り故に助けを求められない。

これらのキーワードは今夜のNHKクローズアップ現代に出てきた言葉。

番組では、北九州市で39歳で孤独死した北原学さんを取り上げ、現代社会の病巣の一部をリポートしていた。

彼が亡くなったとき、所持金は9円。餓死したようだ。

これはアフリカでもアジアの低開発の国でもない、日本で起こっていることだ。

彼は、高校時代、スポーツ好きで活発、校内での付き合いは広い方だったという。

バブルが崩壊後の金融機関に就職し、猛烈に働いた。
しかし、体調を崩し退社。飲食店勤務などで働いても、リーダー役になるなど、仕事への情熱も高かった。
しかし、店の閉鎖などがあり、30代になってからでも、7つのアルバイト先を渡り歩いた。
その間に、借金が増えていた。
いわゆる多重債務。
この春、アルバイト先に借金の取り立ての電話があり、会社に迷惑をかけると仕事を辞めた。
この窮地を、家族には打ち明けられなかった。
彼は兄には相談しなかった。

この自分で抱え込むことが、彼の出口をふさいだ。

死ななくても済むチャンスは2度ほど有った。
今年春。生活保護の窓口に彼は行ったのだ。
しかしそこで彼は担当者に「借金はない」と答えた。
このプライドが後戻りできない状況に彼を追い込んだ。

彼は、亡くなる直前、親友の母親に頼み事をした。
「風邪を引いてどうしようもないので、何か食べさせて」と電話。
彼は親友の母親から笑って食事を受け取った。

その一週間後、彼は亡くなった

遺書には、最後まで誰にも言わなかったことが書かれていた。
という。

今年になって30代の若者のホームレスが激増しているという。
彼らの多くは、自分で何とかしようともがいているようだ。
しかし、住所が無く、所持金がなければ、就職先の面接を受けることさえ難しい。
彼らの友人達も正社員であろうが、他の形の何らかの職があろうがそれぞれめいっぱいだ。
家族にさえ頼れない彼らが、その友人達に助けを求めることはより困難だ。

こんな彼らに行政がどう対応しているかどうかはそれぞれだろうが、
今までの行政のあり方では限界がある。
職員がまじめなばかりに、できるだけ規格に合わないものに生活保護を支給しないようにしようとするのが一つ。
まだ若いのだから何とか頑張って仕事を探したらと励ますのが一つ。

いずれも今増えている若者達には行かない方が良かったと思わせるのに十分だ。
それは窓口の職員に悪意がないときに限ってもである。

私は今、マクドナルドでこの文を書いている。

私も今ホームレスの状態だからだ。
その事情は稿を変えて説明するが、10月に入って住むところが無くなった。

そこでマクドナルドで100円マックを買って、夜の寒さを恐る恐る凌ごうとした。
すると、いくらでも居るのだ。
中には、一日の大半をここで暮らしているような人たちが、

マック難民だな。
ネカフェ難民より一桁コストが低い。

話がそれたが、日本では暴動は起こらない。
まるでアルツハイマー型の脳のように、必要な部分が静かに機能しなくなる。
これが日本を覆っている無力感なのだ。
しかし、これを放置することは、この国が滅ぶことを意味する。

社会復帰のワンストップサービスを構えて、日本を立て直さなければならない。