ヨーロッパ球界関連情報 | 欧州野球狂の詩

欧州野球狂の詩

日本生まれイギリス育ちの野球マニアが、第2の故郷ヨーロッパの野球や自分の好きな音楽などについて、ざっくばらんな口調で熱く語ります♪

(1)ブラッド・オースマス氏がタイガースの監督に就任

 昨秋のWBCでイスラエル代表の指揮を執ったブラッド・オースマス氏(44)が、このたび今季限りで退任するジム・リーランド監督の後任として、MLB・タイガースの監督に就任することが決まりました。


 ユダヤ系アメリカ人ということで、WBCにおけるイスラエル代表の初代監督という大役を任されたオースマス新監督は、予選のジュピターラウンド決勝でスペインに敗れ本大会進出はならず。また、大リーグでのコーチや監督の経験もありませんが、2010年から今年までの4年間はパドレス傘下におけるベースボールオペレーション部門の特別アシスタントを務めていました。現役時代はパドレス、タイガース、アストロズ、ドジャースでプレーして通算打率.251。ゴールドグラブに3度選ばれる堅守を武器に、1999年には球宴出場も果たしています。


 オースマス新監督が率いることになるのは、野手陣ではミゲル・カブレラやプリンス・フィルダー、投手陣ではジャスティン・バーランダーやマックス・シャーザーといった、超ビッグネームが揃った筋金入りの強豪。自身が現役だった頃の「弱小チームの代名詞」と言ってもよかったチームとはまるで様変わりしています。MLBでの指導者経験がない彼の起用を危ぶむ声もあるかもしれませんが、どこまでそうした外野の雑音を封じられるかに注目したいところです。


ソース:http://www.mister-baseball.com/israels-manager-brad-ausmus-manager-detroit-tigers/


(2)ボローニャがベンディットとリチェッティをロースター外に

 台湾でのアジアシリーズに臨むUGFフォルティチュード・ボローニャ1953が、大会間際になってサプライズなロースターの入れ替えを行ったことが分かりました。


 今回登録を外れることになったのは、パット・ベンディットとカルロス・リチェッティの両投手。IBLではボローニャの先発ローテの一角を担い、イタリア代表でも常連であるリチェッティももちろんですが、アジアシリーズに向けての戦力補強としての意味合いが強かったベンディットの落選は意外と言う他ありません(珍しいスイッチピッチャーということで個人的にも楽しみにしていただけに、残念な知らせではあります)。今春のWBCでは故障のため、本来の利き腕ではない左でしか登板できなかった彼ですが、もしかするとその怪我が予想以上にシビアなものだったのかもしれません。


 ただし、外れる者がいれば新たにやってくる者がいるというのもまた事実。球団はこの時期になって、新たにスティーブ・モス外野手とフィリッポ・クレパルディ投手を補強しました。カリフォルニア出身で現在29歳のモスは、ここ数年は独立リーグを根城にプレーしている選手。かつてはブルワーズとマリナーズの傘下でAAA級にまで上り詰めた彼は、今季は独立系アトランティックリーグとメキシカンリーグでプレーし打率.324、出塁率.395、長打率.542、14本塁打という成績を残しました。ボローニャからは先に獲得した、クレイグ・ジェームス・ジーグラー内野手との中軸コンビとして期待されているものと思われます。


 一方のクレパルディは、アジアシリーズに向けた補強ラッシュの中では唯一のネイティブイタリアン。今季は同じIBLのASDレッジョエミリアでプレーし、15試合に登板(うち5試合で先発)して4勝2敗、防御率1.94という好成績を残し、IBL参入1年目で10チーム中5位と健闘したチームの立役者となりました。下部リーグにあたるセリエAで元々プレーしていた彼は、そこからIBLの下位チーム、そして強豪へと順調にステップアップを果たした期待株。他の途中加入組と違って、イタリア人の彼だけは引き続き来季もボローニャでプレーするかもしれません。


ソース:http://www.mister-baseball.com/fortitudo-bologna-cuts-pat-venditte-add-steve-moss-roster-asia-series/


(3)スウェーデンとフランスの両アカデミーが強化試合を実施

 世間では、台湾代表との強化試合3連戦に臨む日本代表への注目が高まっていますが、ヨーロッパにおいてもこの種の試合は行われています。先日、スウェーデンアカデミーの選手たちがフランス・トゥールーズに飛び、フランスアカデミーとの強化試合4連戦を行いました。スコアは以下の通りとなっています。


フランス8-3スウェーデン

フランス3-5スウェーデン

フランス5-2スウェーデン

フランス5-7スウェーデン


 今回の4試合は、お互いが一戦ずつ交互に取り合う展開で2勝2敗のタイ。スコアを見ても、第2戦以降は3試合ともすべて3点差以内での決着(2ケタ得点もなし)と、非常に競った試合が行われることになりました。両者にとって、シーズンの締めくくりにこうした試合ができたことは大きな収穫のはず。特に、冬の長いスウェーデンの選手たちにとってはなおさら意味のあった遠征だと思われます。どちらにも、来年以降の飛躍に向けてのいいきっかけにしてもらいたいところです。


ソース:http://www.mister-baseball.com/swedish-academy-french-academy-split-exhibition-series-france/


(4)ロジャー・バーナディーナがヨーロッパビッグリーグツアーに参加

 オランダ・ロッテルダムとフランス・パリで開催予定の、大リーガーによるヨーロッパの野球少年・少女たちを対象とする野球教室「第4回ヨーロッパビッグリーグツアー」。今回のイベントに、オランダ代表のロジャー・バーナディーナ外野手が参加することが決まりました。


 バーナディーナは、主催者のリック・バンデンハーク投手(三星ライオンズ)とカーティス・グランダーソン外野手(ヤンキース)に続く3人目の参加者。第1回から欠かさず参加しており、バンデンハークとともにイベントでの「皆勤賞」を続行しています。ただ、先月25日に所属のフィリーズから戦力外通告を受け、現在はFAの立場。WBCでは中軸を打ったものの、レギュラーシーズンでは112試合出場で打率.181、出塁率.250、長打率.295とバットでは散々だっただけに、来季はそれを取り返すくらいの打棒爆発が必要になります。クリニックを通じた子供たちとの触れ合いが、その1つの契機になるでしょうか?


ソース一覧

http://www.mister-baseball.com/roger-bernadina-joins-european-big-league-tour/

http://www.mister-baseball.com/roger-bernadina-released-philadelphia-phillies/