第76期C級2組順位戦/1回戦「瀬川五段-藤井四段を振り返ろう」
今回は昨日行なわれました
第76期C級2組順位戦/1回戦の大注目カード
「瀬川晶司五段-藤井聡太四段」の模様を
終盤戦中心に振り返らせていただきます。。
3手目▲2六歩。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: なし
△藤井四段: なし
先手は瀬川五段。
その初手は角道を開く▲7六歩から。
対します、藤井四段も2手目に飛車先を突く
△8四歩と返し、対局はスタート。。
早々と居飛車を明示し
戦型の選択権を先手に委ねた後手に対して
瀬川五段は3手目▲2六歩として「角換わり」での
勝負を指向しました。
9手目▲7八金。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: なし
△藤井四段: なし
普段から「角換わり」を主戦に据える
藤井四段も同意し、そのまま定跡手順で進行。
迎えた上図から、次の局面で。。
10手目△7七角成。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: なし
△藤井四段: 角
藤井四段から角交換を敢行。
手損のない「ノーマル角換わり」となりました。
21手目▲4七銀。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: 角
△藤井四段: 角
角交換成立後
両者は慎重に駒組みを進めながら
右銀を中央へと繰り出す動きをみせます。。
31手目▲2五歩。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: 角
△藤井四段: 角
しかし、両者は銀を自陣に留めたまま
瀬川五段は上図の局面で飛車を突き越すと
次に藤井四段の△3三銀(32手目)をみて。。
33手目▲3五銀。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: 角
△藤井四段: 角
3筋の歩を突き合わせ
このタイミングで早くも仕掛けを開始しました。
42手目△4四角。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: 角、歩
△藤井四段: 歩2
瀬川五段はそのまま攻勢に出ますが
しかし、藤井四段は先手の飛車先を受けず
さらには突き合わされた7筋の歩も放置して
手持ちの角を4筋に投入し、形を決めます。。
46手目△6五桂。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: 歩2
△藤井四段: 歩3
ならばと瀬川五段も
角には角を合わせますが(45手目▲6六角)
藤井四段は角交換には行かずに桂馬を跳躍。。
わが道を進みつつ、敵陣への圧力を強めます。。
51手目▲1一角成。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: 角、香、歩2
△藤井四段: 飛、歩3
しかし、瀬川五段も一歩も引かずに
飛車との交換で角と香車を捕獲しながら
角を成り込み敵陣に馬を作りました。。
58手目△2三歩。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: 角、歩2
△藤井四段: 歩
藤井四段も手にした飛車を
敵陣に打ち込むと(54手目△3九飛)
自陣に手を戻して歩を打ち込み、馬の退路を立った
上図の局面で、夜戦に備えて夕食休憩に突入。。
タイトな模様に両者の気合が反映され
緊張が高まる中、腹ごしらえをし一息入れます。
【 夕食のオーダー 】
瀬川五段: 親子丼、冷そば
藤井四段: 他人丼: 冷そば
59手目▲6六歩。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: 角、歩2
△藤井四段: 歩
午後の対局開始の一手で
瀬川五段は強く6筋の歩を突き出し
後手からの攻めを呼び込みました。。
60手目△4五桂。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: 角、歩2
△藤井四段: 桂、歩
藤井四段は狙われた桂馬には手をつけず
左の桂馬を跳躍させて、桂交換を成立させると
飛車で香車を取り込み龍を作ります。。
(61手目▲1九飛成)
69手目▲6五歩。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: 桂、歩
△藤井四段: 桂、香、歩2
瀬川五段は後手の龍を標的として
天王山5筋の位に角を打ち込み(63手目▲5五角)
厳しく追いかけ回しますが、ついに捕獲には至らず
上図で質駒としていた桂馬を取り込みました。。
ここで手番を握った藤井四段は。。
70手目△7五香。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: 桂、歩
△藤井四段: 桂、歩2
7筋に香車をぶち込み、反撃開始。。
瀬川五段は▲7七金(71手目)と歩を払い、以下
△8六歩~▲同歩~△7六香~▲同金~△7五銀打~
▲7七歩に下図78手目△5四歩と進行。。
78手目△5四歩。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: 桂、香、歩2
△藤井四段: 桂、歩2
ここまで受けに回った
藤井四段がいよいよ攻撃モードを全開に。。
形勢を引き寄せつつ、終盤戦の幕を開きます。
91手目▲4六桂。
上図での持ち駒
▲瀬川五段: 桂、香
△藤井四段: 金、歩3
瀬川五段は何とか二枚目の馬を作りますが
藤井四段の鋭い攻めの前に、押される展開に。。
しかし、簡単に土俵を割ってなるものかと、しぶとく
食らいつき、形勢を保ちますが。。
【 投了図・108手目△5六金 】
投了図での持ち駒
▲瀬川五段: 金、桂、香、歩2
△藤井四段: 銀、歩5
最終盤戦は藤井四段の独壇場。
抜群の大局観と自慢の腕力を遺憾なく発揮し
攻守にで圧倒、上図の局面をみて瀬川五段は
無念の投了を告げました。。
終局時刻は午後10時53分。
昨秋、史上最年少デビューを飾って、以来
いまだ負け無しの連勝記録を「26」に更新した
神童・藤井四段が順位戦白星発進を決めました。。
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絶賛応援!今泉四段は切り札炸裂!
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今週は順位戦と朝日杯に登場
7日(水)には一日3局、3連勝。。
土曜日(17日)には恒例のプロアマ戦
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久保王将の後継者
振り飛車党の若き旗頭がタイトル戦に登場
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女流将棋のレジェンドを熱烈応援!
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【 冤罪事件時系列 】
年明けからの動き
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