まだ、三浦八段を知らない。 | 柔らかい手~個人的将棋ブログ

まだ、三浦八段を知らない。

将棋界、春の本場所・名人戦。

その歴史と伝統は格調高く、人間模様はさながら大河ドラマ。


現在の主役は羽生善治名人。

ただそれも始まるまでのキャスティング。


戦い終わってなお

主役のままなのか、あるいはそうではないのか。。


ただ

誰もがこの舞台で主役をつとめられる訳ではなく


この春、羽生名人から主役の座を奪えるかもしれない

その権利を有しているのは、将棋界で一人だけ。


それは三浦弘行八段、その人のみ。

その男のみ。


将棋界の魅力の一つは

歴史の長さ。それはすなわち謎の多さ。


そうであるならば

三浦八段もまた、謎の多い男。


我々はまだ

三浦八段を知らない。


A級順位戦を伏兵が制した調の話は論外。

我々はまだ、三浦八段の本当の力、本当の魅力に気づいていない。


歴史は未来に続くもの。

将棋界最高の舞台へ招かれた三浦八段に

時代が今、追いついた。


であるならば、三浦八段のことを

われわれはもっと知らなければならないのではないか?


と、いう訳で

まずはおなじみwikipedia で、三浦八段を調べてみました。


三浦弘行八段


・1974年2月13日生。今年36歳。


・群馬県出身。西村一義九段門下。


と、いうことで


将棋界最高のクリエーターにして

後味のほろ苦いA級残留を、華麗に決めてみせたばかりの

我らのヒーロー・藤井猛九段と同郷・同門となる三浦八段。


しかしながら

キャラクターから棋風まで共通点は見出しにくいですね。。


ただ2000年には

「藤井システム」の対抗型のひとつ「ミレニアム囲い 」で

2000年度の升田幸三賞を受賞している三浦八段。


藤井九段との

因縁のひとつと言えるのかもしれません。


【これがミレニアム囲いだ!】


柔らかい手~個人的将棋ブログ-別名「三浦囲い」だ!


将棋界無類の研究家として知られる三浦八段。


・将棋にストイックに取り組む姿勢と、

 その男らしい風貌から「武蔵」の異名を取る。


なるほどニックネーム「武蔵」は

その妥協無き将棋道から来ているのですね。。


三浦八段の名を、一躍有名にしたのが

96年度の棋聖戦。


当時、将棋界の7大タイトル全てを保持していた羽生七冠。

その「羽生七冠独占」を、最初に崩した歴史的なタイトル奪取。


ちなみに

三浦八段のタイトル戦登場は

その96年度を含む棋聖戦の3回。


今回の名人戦は

97年度の棋聖戦以来のタイトル戦となります。


羽生名人とも

タイトル戦の中で、歴史的因縁を持つ三浦八段。


気になる羽生名人とのエピソードは。。


「タイトル戦で、対局相手の羽生の雪駄を履いて出て行ってしまった事がある。」


「 和服姿で対局に向かったとき、

小物を入れるべき巾着袋からゼナを取り出して対戦相手の羽生を笑わせた。」


(三浦弘行-wikipediaより引用)


とのこと。


三浦八段の将棋にかける一途さを垣間見るような

侮りがたいエピソード。。



ほんの少し

知ろうとしただけでも、魅力がいっぱい三浦八段。


我々は三浦八段を

やはりもっと知らなければならず、この春はその絶好の機会。


名人戦が近づく頃。それは桜の花が咲く頃。


やはり今回も楽しみな名人戦。

待ち遠しいですね。