第22期竜王戦7番勝負/第1局2日目「渡辺竜王勝利!」
渡辺明竜王に森内俊之九段が挑戦する
第22期竜王戦。
本日は
第1局二日目がおこなわれました。
一日目は
50手(△5二銀)まで進行。
(手前が先手・森内九段。
上から攻める形になるのが、後手・渡辺竜王となります)
注目の森内九段の封じ手は。。。
3六歩でした。
上図より、2日目がスタート。
53手目▲7七銀。
まずはお互い張り出していた銀を下げ。。
55手目▲9六歩。
端の歩を突き合う、静かな立ち上がり。。
63手目▲7七角。
森内九段はここで
昨日交換した角を使いました。
上図での持ち駒
▲森内九段: 歩
△渡辺竜王: 角、歩3
この局面でお昼休憩に。
<2日目の両者の昼食 >
森内九段: 全て野菜の天丼。
渡辺竜王: マーボー丼。
67手目の局面▲4五銀。
この辺りまでは
森内九段が攻撃態勢を整えつつあるように
思いましたが。。
74手目の局面△4七歩。
そう簡単には均衡は崩れるはずもなく
デリケートな攻防が続きますが
上図での持ち駒
森内九段: 歩
渡辺竜王: 角、銀、歩
と、持ち駒には差がついています。
渡辺竜王の角はいつ使われるのか。。。
75手目▲1八飛
森内飛車が1筋へ移動した、その次
渡辺竜王が、驚愕の一手を披露します。
76手目△5五銀。
この手にたいする
自宅解説陣の第1感コメント
山本五段「げ」
阪口四段「え」
長岡四段「55銀!」
そして将棋界が全世界に誇る
最高にして夢のツートップの感想は
藤井九段「え、5五に何を?」
福崎九段「ギンデスカ…信じられへんな」
プロを唸らせた
意外性をはらんだ一手は、好手だった模様で
78手目についたコメントでは
控え室の福崎九段「素晴らしい手」
控え室の藤井九段「盤上この一手でした。白、しのぎ切って勝ち」
山本五段「なんだか、渡辺竜王のほうが手厚くなった気がします」
と評価されています。
藤井九段にいたっては
白(後手)の勝ちと言い切ってますが。。
82手目△2七角。
渡辺竜王はここで角を使い
一気に飛車、金、桂獲りがかかりました。
89手目の局面。
さすがに森内九段。簡単には駒を取らせず
渡辺玉を丸裸に。。。
しかし
ここで飛車・角交換。
素人目にも渡辺竜王の方が
良くなったとうつりますが、森内九段しのげるのか?!
92手目△4九飛。
上図での持ち駒
森内九段: 角、金、桂、歩
渡辺竜王: 銀2、桂、歩5
94手目△7六歩。
竜王のたたみかける攻撃に
森内玉のポジションは窮屈になってきました。。
ここで次に▲同銀で7六の地点を空けてしまうと
△7六歩、△7六桂、△8五桂。。
どれをとっても大打撃をくらってしまうので
ここから反転攻撃、どうなりますか?!
99手目の局面。
持ち駒を使いながら
渡辺玉に迫る森内九段。。
渡辺竜王は
ヒラヒラといなしていきますが
ここで勝負の▲3四角。
102手目▲7一馬。
王手・飛車獲り。。
107手目▲7七桂。
102手目以降
▲7一馬~△6二桂~▲8二馬~△7七歩成り
と進んで上図の局面に。。
ここで残り時間が少ない中
渡辺竜王の手が止まりました。。。
108手目△4三銀。
後手玉の詰み筋が指摘される中
渡辺竜王はここで受けにまわりました。。
攻守逆転にいたる筋が
あったのでしょうか?!
いや
将棋界最高峰の終盤力を誇る
渡辺竜王。
ここで森内九段に飛車を打たせて。。
112手目△3三玉。
これで飛車を逆に詰んでみせます。。
凄い。。
双方、1分将棋に突入してからは
渡辺竜王が再び攻勢に出ます。。
119手目の局面。
あっと言う間に森内玉大ピンチ。。
もはやしのぐというよりは
後手玉を詰ませるしかありません。
が、しかし
渡辺竜王の寄せは厳しく
結局126手までで
後手・渡辺竜王が勝利しました!