先日三人の石切り工 の話をした。
その延長の話である。
三人の石切り工の中で一番厄介なのが、「最高の石切りをしている人」である。
最高の石切りをしている人は組織を作る上で必要になる場合が多い。何かしらのプロジェクトのステークホルダーである可能性も比較的高い。
こういう人は自分が好きな事だけを仕事にしているにもかかわらず組織の役に立ってしまうのだ。それは組織と利害関係が一致するためである。
そして、次第にこの利害関係一致の図式は崩れだす。
最高の石切りをしている人が実は大寺院を作っていると気づかなければほぼ必ず図式は崩れる。
そう、この手の人は人を認めない。もしくは自分と同じ人しか認めない。さらに、外部要因の仕事が杜撰になると口を出したり手を出し始めるのだ。
酷い場合にはボトムアップでルールを決めてしまう場合もある。
こうなるとかなり扱いにくくなってくる。
こういう人は後任の人のための資料を作っている場合も少なく(*1)トラックナンバー(*2)が1と言う状況が珍しくない。
そのため、マネージメントをする立場としては、下手に刺激してストライキや退職等の行動をとられても困るため手を出しにくいのだ。
しかし、そのまま放置していると会社の中に予期しないルールが出来あがってしまう場合もある。
すなわち、仕事の出来る人が組織化の弊害となってしまうのだ。(*3)
マネージメントを行う上で気をつけなければならないのはトラックナンバーを1にしない事である。また、仕事の本質を理解してもらって仕事をしてもらう事なのである。
P.S.
僕の場合はあらかじめこの手の人が居る中でマネージメントをしなければならないところがきついんですよね・・・。
*1・・・もしくは、作っていてもその人にしか分からない場合が多い。
*2・・・プロジェクトでトラックに引かれても大丈夫な人数の仕事。
*3・・・そもそも僕がそうだった。