僕のマネジメントの原点は「新人時代にやられて嫌だった事をしない」が原則になっている。

僕は新人の頃に何のために仕事をしているかが分からないで働かされたので、仕事をする際には必ず何に対してして必要であるかを伝えるようにしている。


また、このブログに記載している「僕がマネージャーだったら」と言う類の記事を参考にマネジメントをしている。

さて、それによって改革された事は大体以下の事である。


1.朝会での情報共有

ふりかえり会のKeepでダントツの人気を誇っている朝会。

二ヶ月も続ければ勝手も分かってきているせいか、短い間での情報共有能力がかなり高まった。

また、議事進行をローテーションにする事によって議事進行の係が本日起こるイベントを自発的に調べて朝会の初めに説明出来るようになった。

僕が一番初めに行って、一番効果を発揮させた情報共有ツールである。


※上手く進めるコツ

朝会は王道ではあるが、この朝会を上手く回せるマネージャーやリーダーは少ない。その理由はメンバーの状況把握に朝会を使えていないためである。

朝会のコツはメンバーの状況をしっかり把握して適切な指示をリーダーが出せる事なのである。メンバー主導にしていると何のために朝会をしているかが分からなくなる。

この点を注意しながら続ければメンバーの状況を把握しつつ、次の一手が打てるようになる。

→あと、タスク看板と併用すると良い。


2.機能テストの実施

これもまたふりかえり会で行って良かったと言われる人気の項目だ。

僕の今いる企業はASP事業を展開しているせいなのか、作ったものを直ぐにリリースすると言う事を行っていました。そのため、リリース後に不具合が発生して対応し直しが多々発生していた。

この事象をなくすために作った機能のテストを行いバグを減らしたのだ。


開発者が良いと言うのは、バグが減ったからではなく事前に機能テストを提示して仕様の確認が取れる事が良かったのだ。(もちろんバグが無いのは良い事だが、バグが無い事よりも欲しいものを作れた方が喜びは大きいのだ。)

テストファースト(ユニットではないが・・・)を取り入れて、製造を行う前にテストケースを作成して仕様の認識に漏れが無いかを確認できる事が好感をもたれていたのだ。


※ポイント

開発者は作ったものが無駄になる事を一番恐れます。そのため、仕様のFIXを出来るだけ書面でFIXさせると開発を行う人に安心感を与えます。

また、作成したテストは開発者以外に行わせることによって客観的に機能が完成しているかチェックすることが出来ます。


3.情報の一本化

僕が入るまでは情報が乱立していて、あちらこちらから情報があがっておりマネジメントが困難になってしまう状況だった。

だから、タスクが発生するフローを二本化した。(本当は一本化にしたかったのだが、一つだけ急を要する緊急フローがあり、これを統合出来かった・・・。)

これが開発メンバーとしても仕事がやりやすくなり好感を得た。


※しかし・・・

ただし、これは開発者に落ちてくるタスクだけの整理であり。各開発者に集まる情報を全て僕の元に集めただけであり、情報の出所は散乱している。

そのため僕は営業や事業部の情報も整理して欲しいと訴えている。この動きについては次回書こうと思う。

(これによって僕の活動はマネジメントだけではなく、コンサルタント業務にまで手を広げ始めているのだ。)


4.CCPM

クリティカルチェーンプロジェクトマネージメント。オブジェクト倶楽部 のイベントでたまたま知り合った人に教えてもらった手法である。

簡単にいえばパーキンソンの法則(*1)を逆手に取った方法である。すなわち、最短でどれくらいかかるかを想定してスケジュールを組む方法である。


※ポイント

開発者に「邪魔も何もはいらずに行ったら何日で出来る?」と聞く。その際には調査をさせず、直感で答えてもらう。

また、確認するタスクはある程度細分化しておく。

これを複数の開発者に答えてもらい、最短の答えを元に工数を得てスケジューリングする。

→もちろんバッファと言う概念が無ければCCPMは成立しない。


5.ふりかえり会

自分たちの行っている事をKPTでふりかえるときは最高の瞬間である。はじめはたくさん出ていた問題点も最近は殆ど無くなって行った。

自分の行ってきた事をふりかえってみんなで共有するとマネジメントに思わぬヒントを与えてくれる。

また、どれをみんなが続けたいかがよくわかる。

最近は内部的な改革より、他部署に対しての改革を求める声が増えてきた。それはすなわち、今の状態はチームとして望ましい状態になってきているという事なのだ。


最後に僕自身のふりかえりとして良かった事は、みんなで改革していく姿勢が見られるところだ。みんな笑顔で仕事をして、言いたい事は言うし変えなければならないと事は自発的に変えていこうとしてくれる。僕が入った当初(PL時代)では見られない姿を見る事が出来る。

これは、僕が行った様々事をみんなにローテーションさせてやってもらった事がきっかけになっていると思う。

そんなマネジメントが出来ているこの現場は僕にとっての宝物である。



*1・・・人は与えられた時間を全て使ってしまうと言うもの。一か月でものを仕上げてほしいとプログラマーに言うと、本来二週間で仕上げれるものまでも一カ月かかってしまう。