2009年8月22日 日経
新型インフルエンザの流行が拡大するなか、企業が警戒感を強めている。職場や工場で集団感染が発生すれば事業継続に影響が出るため、万が一に備えた対策や予防策の強化に動き出した。旅行会社では出張自粛を心配する声が上がる一方、マスクなど関連商品メーカーは異例の夏場の増産を急ぐ。
パナソニック電工は社員の感染を想定した部署ごとの対応マニュアル作成を急いでいる。感染が発生した部署で休止する業務と継続する業務を決め、9月末までにまとめる。イオンは9月に予定していた対策本部の設置を週内に前倒しし、買い物客と従業員向け対策を検討する。
マスクなど対策商品の需要急増に備える動きも広がっている。ドラッグストア大手のスギ薬局はマスクの売上高が8月1~16日で前年同期の6倍だったが17日には18倍、18日は25倍と急増。マスク最大手のユニ・チャームは岡山市の協力工場で機密性を高めた主力商品をフル生産、生産量を3倍に引き上げる。 (10:00)