映画「もらとりあむタマ子」 | うさぎ年牡牛座さとのブログ

映画「もらとりあむタマ子」

連休中、ケーブルTVでやってたので見た。


あらすじは

『苦役列車』の山下敦弘監督と前田敦子が再びタッグを組み、実家で自堕落な日々を過ごすヒロインの生活を切り取った人間ドラマ。東京からUターンして実家に戻るものの就職もせず、家業を手伝うでもなくただ無為な毎日をやり過ごす若者が、やがて小さな第一歩を踏み出すまでを描写する。


元AKB48の大エースで、国民的アイドルにまで登り詰めた前田敦子主演映画にしては超低予算・超地味な作品だった。内容は「地方都市で暮らす一人のニート女とそれを追い出せず放置している不器用な父親の物語」。従って、どこにでもありそうな日常感が中心で特に変わったことも起こらない。前田敦子はアイドル時代も、圧倒的な芸能人オーラで売れたというより、「どこにでもいる普通っぽい」感じがウケていたので、こういう作風・役柄は合う感じだな。演技力については評価をするのは難しい。


登場人物は実質4人。前田と前田の父親役(康すおん)、いいようにコキ使われる写真屋の息子(伊東清矢)、父親の再婚相手疑惑のアクセサリー教室の先生(富田靖子)。この中で知ってるの富田だけだな。父親役はセリフも出番も多いほぼ主役級なのに初めてみた役者さん。写真屋の子役も無名だが、実にいい味出してて面白かった。


低予算なせいかロケ地は甲府のみ。登場人物も前田の離婚した母親や姉がいるのに声のみ出演で映像にはまったく映らない。この辺のチープさがストーリーの普通っぽさとマッチしてていい感じ。


見終わった感想としてはまったり癒し系かな。感動する、泣ける、ハラハラする、怒るといった感情をは皆無だが、ほのぼのとしている。ラストのオチもいい。星野源の主題歌も合っている。


口うるさいキネマ旬報日本映画年間ランキングでは第9位だったので、作品的には「まあまあ」の評価なのかも知れない。興味ある人は以下の予告編どうぞ。

予告編