GWの最中、カラオケ三昧では、ちょっと寂しいかもしれませんが、唄を歌うチャンスは、別にカラオケルームに籠もるまでもなく、いくらでもあります。


 他人を意識して歌わずに、一人で、なんとなく鼻歌を歌う時が、唄を上手に歌うテクニックを取得するチャンスです。

 鼻歌というくらいですから、なんとなくメロディをたどっているだけだと思います。身体にも、余分な力が入っているわけではありません。ただ、ダラリとして、何となくフフフンと鼻先でやっているわけですね。


 そんな姿を、周りで見て、嫌な感じを持つ人なんかいませんよね。
つまり、貴方自身の「楽しいな、嬉しいな」が自然に周囲に伝わっているわけです。『楽しいな・嬉しいな』は、自然な笑顔を伴っているはずです。


 これが唄を歌う時の、一番の自然体である事に気がついてください。
人前で歌う時も、この状態でいられるか、いられないかが貴方の唄を輝かすのか、あるいは逆に聴いている人を緊張させたりするのかという分岐点になるのです。

 口の中の共鳴腔を広くすることばかりに神経を使ってはいけないというのが、私の流儀です。ですから鼻歌を歌うのは、もっと上の鼻腔を開発するチャンスと思えばいいのです。

 私自身は、鼻腔が自由に使えるようになるまでに、20年間くらいかかってしまいました。頭でっかちの私は、ご指導してくださる先生の言葉を曲解してしまい、「息をすべて響きに変える」ということは、口腔内のみで響き産み出すものだと思い、いわゆる鼻をつまんだ状態の声から脱出することができませんでした。

 きっかけは、フランス系の歌手の歌を聴いた時でしょうか。
ご存知のように、フランス語には、鼻にかかる発音がいくつもあります。言語として、そのような言葉をしゃべっているからでしょうか、歌手の方も鼻音を何気なくつかっている方が多いようです。

 悪くいうと、芯がなくなって頼りなげになる場合もあるのですが、擬似蓄膿症的な声よりもずっと通りはよくなる手法です。
 その方法を使いながら、声に力を与えるのは、また別の手法としてお教えするとして、先ず皆さんは、声の通りを良くするために、鼻の奥を少しだけあけた形で鼻歌を歌ってみてください。

 意識するだけで構いません。鼻柱の少し高くなったところの裏に、そのスイートポイントがあります。そこをめがけて息を多めに送ってフフフンとやって、その後残った空気は鼻から吹き出してしまって構いません。

 当たり前のことですが、息は気持ちよく抜けてゆきます。この感覚を良く覚えておく事です。

皆さまのGWが幸多いものになりますように。