母の幸せ。 | 宵の明星(卵巣がんを受けとめて)

宵の明星(卵巣がんを受けとめて)

2009/2父がすい臓癌3月母が肺癌発覚。二人の看病中同年/11月私に卵巣癌発覚。自分の抗癌剤治療中(TC6回)両親を看取り喪主を務める。2011/3再発TC11回終了。途中カルボアレルギー。2012/10カルボ脱感作+ジェムザール、ハイカムチン、ドキシル、アバスチン治療中


14日。


今日はいい天気だったね。
母の病院にホスピスへの紹介状だけもらいに行くから私達だけ行ってくるね。って出掛けた。
主治医は勝俣先生だから、
あれやこれや、一般病棟とホスピスの違いとか、いろいろ聞いて、ほんとにいつもありがとうございます。って挨拶して、
会計を終わって空を見上げたらほんとに綺麗な青空だったね。


今日は父は大学のクラス会。
最後の会になるからって、出掛けて行きました。
84才。
もうきっと都内に一人で出掛けられる人がいなくなってきたんでしょう。
母がひとりだろうから。と病院での話を持って出かけたら、
お腹が苦しくて物が食べられないという。
え?
このあいだの土曜日、落語の時はそんなことなかったよね。
うん。この2,3日なの。
みるとお腹が膨れてる。
足首もむくんでる。


父がいないから、母はふっと私に弱音を吐く。
お父さんには言えないの。って不安を言ってくる。
ああ、おかあさんがサインを出してるんだ。


実父が亡くなった時、私は初発TC中で、私の家族が父への泊りの看病を許してくれなかった。自分の体を考えろ。って言ってくれたことは、私にとって幸せであり、
娘である私はこの上なく悲しかった。
今日ってことないですよね。って毎日聞いて、
大丈夫、ちゃんと見ていますよ。って言ってくれてたのに。
早朝4時に電話がかかってきて車で飛び出して
途中また、いまどこらへんですか。って看護師さんから電話があった。
その電話を受けた場所。
その時間に父は逝ったんだな。とピンときました。
ずっと麻薬で寝ていたはずの父の右目に、涙が貯まっているのを見た時、
なぜここに、この時間に私はいなかったんだろう。と、いつまでも心の中で攻めた。


そんな思いをしたくないの。


母のサインを受け止めたから。


出来る範囲で会いに行くよ。
この秋からわたしの休薬期間。
それはこんなことに繋がるのかもしれないね。


母が幸せと思う時。
それがこれからもありますように。
それを手伝うことが出来ますように。


ふふ。料理は家で主人に作ってもらって持っていこっと。
ありゃ、私がやることはなにかしら。