「はぁ・・・・・・・。」
一体何度目のため息だろう。
そして何度携帯の待ち受け画面を見たのだろう。
その度に切なくなる。
ねぇ、今どこにいるの?
今日という日をアナタと共に過ごさないのは初めてのことだよね。
いつも必ず言ってくれてた一言が、あの・・・たった一言が。
今はとてつもなく貴重なものに感じてしまうよ。
もう今日が終わってしまう。
時計の針を確認すると今日から明日へなるのもあと十分。
ねぇ、今どこにいるの?
「バ快斗・・・・・。」
別に平気だと思ってた。
あんな奴なんかいなくたってへっちゃらだって。
なのにどうして今。
こんなに泣きそうな私がいるんだろう。
たった一日アナタに会えなかっただけなのに。
違う。
今日は特別だから。
私にとって本当に本当に特別な日。
なんでかな。
大好きな友達はたくさんいるのに。
大切な人もたくさんいるのに。
わがままだと言われようと、この心のモヤをはずしてくれるのは。
誰よりも傍にいてほしいのは。
アイツしかいない。
BRRRRRR・・・
ハッとした。
突然鳴り出した携帯。
思わず掴み取って相手を確認する。
涙が出た。
『・・・・・・もしもし?』
「・・・・・・・・・・・。」
何も言えない。
涙がでるほどほっとしていること。
感動していること。
嬉しいことに気付かれたくない。
でもそんなの無理なこと始めからわかってる。
『・・・・・ごめんな?』
あまり聞いたことがない。
ちょっと不安そうなその声。
もういい。
もういいから。
お願いあの一言を聞かせて?
『ギリギリになっちまったけど・・・・・・誕生日、おめでとう。』
「・・・・っふ・・・・・・ひっく・・・・・・。」
『なっ泣くなよ!悪かったよ・・・・・。』
「だっ・・・・・っつ・・・だって・・・・。」
そうじゃない、遅かったことに泣いてるんじゃない。
嬉しいんだよ。
本当に。
心から。
『青子・・・・・・・俺に会いたいだろ。』
「なんで・・・・快斗がえらそーに言うのぉ・・・ばかぁ・・・!」
でもそうなの。
会いたいよ。
『後5分しかねーけど、生の俺に祝ってほしかったら外見てみろ。』
「?」
部屋の窓にそっと触れて外を見る。
あっ流れ星。
そしてその流れ星の流れた下に。
あの大好きな笑顔を見つけた。
「青子!ハッピーバースデー!!」
また青子の目から涙が流れた。
fin
前サイトにて拍手お礼小説として公開していました。
青子誕生日月間中に用意したものでした。
快青だと、どうもこの手のネタにはしってしまう・・・・。
2010.12.02 kako
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