ただいま、おかえり。 4 | S w e e t 

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主に名探偵コナンのノーマルカップリング(主に新蘭)を中心とした二次創作ブログです。
イラストや小説をひっそりと更新中。
気の合う方は気軽にコメント下さると嬉しいです。
※一部年齢指定作品も混ざっていますのでご注意ください。






少しだけ、昔を思い出した。

突然事件に巻き込まれて捜査をするうちに、夕日は沈んでいた。

慌てて駆けていってももう遅くて






「よかった」



そう一言、2時間も待たせた相手にそう言ったんだ、あいつは。

その時抱いた自分への嫌悪感と、相手への愛しさはこれから先も忘れない。

そして、また繰り返す。

3度目の、後悔を。






第4話






「高木刑事!」

目の前を慌てて通り過ぎた高木刑事を呼び止めた。

事件に進展があったのなら聞いておきたい。

「あ。工藤君・・・さっき凶器の特定が出来たんだ」

よほど慌てていたのか、東の名探偵を確認すると直ぐ本題に入った。

事件から6日目。


特定が難しいとされていた凶器の場所。そして目的情報が出たのだそうだ。

「場所は東京なんだ。今、目暮警部達が詳しく事情を聞いてるらしい。」

「それで、凶器は?」

話を続ける高木刑事と工藤新一の脇をまたドタドタと慌しく通りすぎる人がいた。

「・・・千葉刑事?」

呼び止めると彼は、ああ。と一言声をかけ、これから東京へ戻るのだと告げた。

「目暮警部から電話があってね。こっち(北海道)は高木刑事に任せて東京に戻ってくれって言われたんだ」

犯人が東京に戻った可能性があるとして千葉刑事を呼び戻して捜査を広げるらしい。

「わかりました、帰り道気をつけて下さい」

そう言うと一言頷いて外へと出て行った。




外は物凄い大雪が未だに止まずに積雪量もドンドン増している。

一通り説明を聞いてすぐに自分も外へ出てくると言う。

「工藤君、一人じゃ危険だよ。僕も一緒に・・・」

そう言う高木刑事にお礼を言い、丁寧に断る。

「高木刑事は本部からの連絡などもあるはずですから万一のために中で捜査を続けていてください。」

直ぐに戻りますと一言付け加えて新一は外へと出て行った。





「さすがに寒いな」

歩くたびに靴の中に入ってくる雪と、顔に当たる雪が冷たくて身体を急激に冷やした。

目暮警部からの連絡から推理するなら、まだ証拠はこちら(北海道)にあるはずだ。

目撃情報から、犯人が凶器と一緒に買っていたというあれが。

きっとこの雪のどこかに埋まっている筈。

そう考えた彼は、何やらしきりに上を見てキョロキョロとしている。

雪の中と考えたのなら上を見る必要は無いのだが、その目安となるある樹木を必死で探しているようだ。





「そういや、昔 蘭と祭に行って森に迷った事があったっけ。」

あの時は木を削るように後をつけて目印にしていた。

大泣きした蘭に、「大丈夫」と何回も言ってたな。

その度にアイツは必死で俺の手を握り返して返事してたっけ・・・。



懐かしい思い出を階層しながら、目的のものがやっと見つかった。

「この辺だ・・・」

新一は手袋をつけたまま、その目的地から雪を取り除こうと彫り始める。

冷たい雪が手袋の中に染み込んできて刺さるような冷たさを感じる。

こつんと硬いものが手に触れて、それを一気に雪の中から引き上げると彼は口先をクイッと挙げた。



「これだ」





それを丁寧にハンカチに包み服の中にしまうと、今度は携帯を取り出した。

ココからじゃ流石に電波が届かないらしい。なんとか必死に電波の届きそうなところを探すと、

1つだけアンテナの立つ場所を見つけた。




「あ。高木刑事。工藤です。」



そう言うと、もう電波が乱れて来た。

良く聞こえないと言う高木刑事に出来るだけ伝わるように大きな声を出す。




「ええ、実はさっき・・・」





「ん? ごめん工藤君もう一度・・・」












ドン!








「え?」


その声はどちらが先に出したものだったのか。

それ以来、工藤君との会話は途切れた。








「・・・ばか。」


そう言った、蘭の声が聞こえた気がした。

必死に涙を堪えて一言搾り出すような声。

泣かせてばかりだな。





そう一人、薄れる意識の中で呟いた。





05 >>




:::コメント



あーーーーもう!

どうしましょう。

何故こんなちゃんとした文章が書けるのでしょう。

ゆーりさまのお話は安心して読める。

それにくらべてkakoは・・・



もう申し訳なさすぎる・・・・;;;



次はkakoです・・・ごめんなさい。




2010.11.29 kako



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