すずめの未来市では、8日の午後4時から、
お茶と有機野菜のお料理をかこんで、交流会を開きます。
テーマは、「ふくしまから考える今、描きだす未来」
ということで…

東京に住む人とふくしまを応援する人、ふくしまに住む人とが協力し合い、新しい価値観を見出す場をつくっていきたいと思っています。 

■放射能に対する多様な立場を乗り越えて
震災後、放射能という問題に関してどのように考えればよいのか?を模索し続ける中で確信していること、それは
放射能汚染をはじめとするリスクに対して、避けるだけではなく向き合い、克服しなければ何も解決しない。
ということです。

そこに住み続ける人と、それを応援する人がいる。
放射能のことをよく知らなくて、避ける人、
放射能のことをよく知っていて避けたいという人もいる。
子供のいる人、これから子どもを産みたい人もいる。

あなたは、どれに当てはまりますか?

きっと様々な考えがあるはずです。
でも、立場は違えど、考え方は違えど、みんな願うのは「誰もが安心して暮らせる社会」なのではないでしょうか。

これら異なる立場の人たちが、ふくしまと東京あるいは同じコミュニティで暮らしている現状に対して、どのような情報や考え方を持ち得れば、対立はなくせるの?
一つの方法として、客観的なガイドラインがどれだけあるのか、立場を超えた新しいガイドラインをつくることはできないか?
そう考えて、このたび交流会を開催させていただきます。

■新しい環境問題「放射能汚染問題」――解決力から克服力へ
誰も「原子力公害」とは言いませんが、かつての70年代の公害問題と比べてこの放射能汚染問題は、ある点で明確に異なる要素を持っています。
それは、封じ込めることの極めて困難なものだということ。
もしできたとしても、これまでとは比べ物にならないほどのコストとリスクを伴うということ。見て見ぬふりはできないし、避け続けることはできないということ。

日本に54基、世界では200基以上ある原発、再処理施設や実験炉も含めればさらに膨大な数になります。さらに、プルトニウムの半減期は2万年といわれている中、気の遠くなるような時間を放射能の見えないリスクと向き合い続けなければなりません。
となると、技術的な解決ももちろん必要ですが、それはある種、本質的ではないと思うのです。

もっとも大事なのは、起きてしまった問題やこれから起こりうる問題に対して様々な価値観や情報をもった人たちとどのように協力し、合意し、克服していくかという「克服力」のようなものをつけることなのかもしれません。

また、客観的なデータはあれど、それをどのように信用し、取り入れ、遂行するかは、実は私たちの価値観に基づくということを忘れてはならないでしょう。
データの使い方を判断するのは、私たちなのですから…。
とすると、どのような価値観に基づいた社会なりコミュニティが作られるかによって、使われる情報も変わってきます。

「客観的なデータ」は溢れています。
でも、合意できない、対立が生まれてしまう。
互いの立場を理解・尊重し、「これからの社会を作るにあたって守るべきものは何か」という究極的な価値観を見出さねば、問題の克服ができない。それが、放射能汚染問題なのだと思います。

菅野正寿氏・長谷川浩氏放射能に克つ農の営み』や、五十嵐泰正『みんなで決めた安心の形』などは、その点について非常に示唆的です。

はじまりは放射能汚染。ですが、目指すゴールはこれからどんな社会を作っていくかをしっかり考え、それにむけて行動すること。
その一歩を踏み出せるような時間にしたいと思います。

ぜひともお気軽に、お越しください。

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開催場所:「ダイニングカフェ” 結・YUI 」
〒162-0067
新宿区富久町16-10 ニューライフ参番館1階
※11時から、マルシェもオープンしています。
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