鳥多古(浅草) | すずきBのブログ「B's Blog」 Powered by アメブロ

鳥多古(浅草)

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数年前、

業界№1の食通テレビマンが言っていた。


「最近、グルメなJさんを納得させる、面白くて美味い店がなくてさ…。

でも見つけたんだよ、すげえよ、鳥多古。

予約するとさ、フランスパン買って持って来いって言うんだよ。

で、行ったら入り口、鍵かかっててさ……。

でも美味かったんだよ。Jさんも久々、ご満悦で……」


あれから4年越しで、

やっと予約が取れた。

お店の改装とかで、全然、予約とれなくて。


浅草の路地裏の、

その先は行き止まりという、誰も気づかないような場所。


客は1日限定5組の
完全予約制の鳥鍋料理専門店。
予約のとき、

「入り口、鍵かかってるから、扉をノックするか、チャイムを鳴らして」

と必ず言われる。

創業は昭和初期の老舗。

名物の3代目御主人は数年前に他界し、

現在は、残された家族で店の暖簾を守り抜いているという。

趣の或る日本家屋の一軒家。



入り口の扉には、武家の血筋を示す「違い鷹の羽」の家紋。

想像していたより、明るい店内で、

カウンター5席と、テーブルが3つ、計10人くらい。 

掘りコタツ式の寛げる空間。


おまかせのみ。

まず、「突き出し」が出て、

「つくね」「レバー」「正肉」の順で焼き鳥が。



必ず材料は仕入れたその日に使い切るというだけあって、
鮮度が素晴らしい。

写真は正肉、おろし醤油を乗せていただくのだが、

なんだこれ! ものすごく美味い!

こんな焼鳥、初めて。

しかも、大ぶりで食べ応えがあり。

焼き鳥を一通り食べ終えると、
次いで鳥わさ。

すごく新鮮なピンク色の砂肝と
本山葵がちょこんと添えられているのが良い。

醤油を垂らし掻き回して戴くのが、
こちらの流儀。

〆の鳥すき鍋では、大皿に盛られた様々な具材
(肉だんご、手羽先、椎茸、長葱、
木綿豆腐、えのき、白菜、春雨、しめじ、春菊)等を
すき焼きのような甘い割下が入った黒い鉄鍋で
グツグツ煮込んで戴きます。

この鍋は、ルールがあり、
・出汁が出るように一番最初に手羽先を投入する
・春菊は匂いが移るので一番最後に投入する
・手羽は最後まで食べない

など、守らないと怒られる。

また、火加減や具材の扱いが、店側にとって望ましくない場合には、
その都度、細かいご指導が入る。



あれこれ人に教えられるのがキライな人には薦めませんが、

実はこれが、僕には楽しい。

Mなのかな(笑)

(怒られるとドキドキする、違うか)

全ては、より美味しく食べる工夫です。

素直に耳を傾けて楽しみましょう。



最後に食べる手羽がスゴイ。

こんな柔らかい手羽食べたことない、ってぐらい

びっくりする食感。


〆のうどん。

これが、美味いのなんの(笑)

鳥と野菜の旨味を全て染み込んでる。

店のシステムや接客、雰囲気等を全てひっくるめて、
とっても面白かった。