仙台市地下鉄・東西線『トンネル・ウォーク』 !! | “ Ackee ” の ブログ !! (b^-゜)

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久々のご当地版・鉄道Blogと参ろう。

時は、先般11月末日の出来事である。

兼ねてから、一般公募で募集されていた、

『仙台市地下鉄・東西線【トンネル・ウォーク】 !!』地下鉄が催された。

Blog筆者自身も、抽選漏れ覚悟でダメ元で公募したものの、

運良く「当選の当たりくじ」を引く事となり、参加する事になった。チョキ

( 『地下鉄東西線トンネルウォーク』 への参加通知の案内。)

参加当日は、生憎今にも雨が降りだしそうな曇天状態くもりだったが、

雨に祟られる事なく、実施された。

班別クルーで大凡20名枠でのグループ参加である。

年代別も若いカップルを始め、子供連れの家族、

鉄道マニア諸氏など様々である。

( 『地下鉄東西線トンネルウォーク』 の参加者。

生憎の曇天ながらも、かなりの数が多かった。)



所で今回ご紹介する、仙台市地下鉄・東西線であるが、

工事の着工は、平成19(2007)年11月に行なわれた。

その後、東日本大震災の影響で一時工事が中断したものの、

半年後には工事を再開しており、

来年12月6日の開業を目指して、最後の追い込みに入っている。レンチ

普段、我々一般市民を含め、工事現場関係者以外にしか入れる事の

出来ない地下鉄の工事現場であるが、

今回は、主催された仙台市交通局高速鉄道推進事業本部

関係各位のご協力を戴き、また参加者全員に撮影許可を戴いた旨、

今回は特別に当 Blog Site初公開にて、

現在の仙台市地下鉄・東西線の工事の、

進捗状況を得とご覧戴きたいと思う。(^-^)/

( 内部がほぼ出来上がった、国際センター駅。 )



( 国際センター駅の連絡通路部分。 )


出発点となった、青葉山公園内にある

『国際センター』駅であるが、

外観は既に出来上がって折り、

ご覧の通り内装関係と電気関係の

付帯工事を残すのみになっている。

駅全体の装丁はガラス張りの構造になっている。

いよいよ階段を降りて、駅ホームの躯体部に入る事とする。

ここで筆者自身がまず驚いたのは、地下部の電気系統にあたる、

架線の配置が余りにも低く、

筆者自身の目線やや上に来ていた事である。

これらを含め、筆者自身が現場での

参加者からの質問のコーナーの中で、

工事関係者各位にいくつか質問した内容が末筆にあるので、

併せてご覧戴ければと思う。

( 入線側からみた、国際センター駅のプラットホーム )


( 広瀬川橋梁上空から見た、軌道路盤。

因みに、架線等の電気系統関連は、未だである。 )



( 地下鉄・南北線はJR在来線幅のナローゲージに対して、

地下鉄・東西線は、JR新幹線幅のブロードゲージを採用。 )



( 地下鉄・東西線 広瀬川橋梁から見た、

下流方広瀬川の眺め。遠方に写っている橋は、大橋 。)



( 地下鉄・東西線 広瀬川橋梁から見た、

上流方広瀬川の眺め。遠方に写っている橋は、仲の瀬橋。 )



さて、話を続ける事としよう。

東西線で橋梁の架かる広瀬川橋梁であるが、

この架橋建設にあたっては、

かなり周囲との景観との調和とデザインを

考えて造られた様である。

そして、軌道部にあたる線路であるが、

既存で現在営業運転している、

地下鉄・南北線の線路幅よりは、明らかに広い。\(゜□゜)/

実は現在、営業運転をしている地下鉄・南北線の線路幅は、

狭軌軌道(ナローゲージ / 1,067mm<3 feet 6 inch>)で、

現在のJRの在来線で使われている

線路幅と同じ規格であるが、

ここ建設中の東西線に至っては線路幅が広く、

広軌軌道(ブロードゲージ / 1,435mm<4 feet 8.5 inch>)であり、

JRの新幹線または東京メトロの丸の内線、

銀座線で使われている、線路幅と同じ規格である。

当日、取材した段階では、

屋外の架空部分での架線はまだ取り付けられて

いなかったが、地下部分に関しては、

剛体架線方式(※1)を採用して折り、

既に取り付け完了になっている。

( 広瀬川橋梁を渡り終えて、いよいよトンネル内に突入。)

<西公園トンネル>



( トンネル内を歩く、参加者の皆さん達。 )



( 歩いてきた、地下鉄・東西線の後方展望。 )

<国際センター方>


さてトンネル部を只、ひたすら黙々と目的地に向かって歩く。

そして西公園トンネル工区西側から入り、

最初に到着した駅となる、

『大町西公園(おおまちにしこうえん)』 駅に到着である。

ここで線路幅の選定と仙台市地下鉄で初めて導入された、

車止め線についての説明を受ける事になる。

( 仙台市地下鉄全線で初めて、

両渡り線を途中駅に留置線を設置した、大町西公園駅構内。

車輛が故障の際や上下線折り返しの場合に利用される。 )

<大町西公園駅>



( 地下鉄・東西線に導入される、リアクションプレート。

リニアモーターカーの原理を応用し、勾配区間に際しては、

車体と車上両方の磁力の反発吸引の作用を利用し、

推進力で車輛を推し進める。)


( リアクションフレート接地面から、約1.4cmの隙間で、

接地面と車上の電磁誘導システムで動かす。 )



( 原理は、リニアモーターカーの原理を応用している。

図解絵は、東京都営地下鉄・大江戸線の場合。 )


仙台市地下鉄・東西線は、

鉄輪式リニアモーターカー方式を導入している。

今一つピンと来ないかも知れないが、

どういうシステムなのか、説明する事にしよう。


鉄輪式リニアモーターカーとは、推進力(動力)には、

リニア誘導モーターを使用し、

車両の支持・案内には、

レールと車輪を使用して走行する列車の事で、

地下鉄等で多く実用化されている。

鉄車輪式、接地式ともいい、

鉄輪式以外にゴム輪なども可能である。

車体側の台車底面には、誘導電動機の固定子に相当する、

1次側コイルを取付け、地上側には、

誘導電動機の回転子に相当する、

2次側のリアクションプレート(※2)を

軌道中央に取付けて固定している。

走行の際には、1次側コイルに3相交流を流すと、

誘導電動機の回転磁界に相当する移動磁界が発生し、

それによりリアクションプレートに渦電流が誘導される、

それにより発生する磁界によって、

車体とリアクションプレートの間で磁力の吸引・反発が働き、

車体に推進力を発生させる。

    ( 大町西公園駅付近を通過。 ) 



( 建設中の大町西公園駅のプラットホーム。 )



( 最終目的地、青葉通一番町駅を目指して、

歩く参加者の皆さん。 )



( 青葉通りトンネルを移動中に見掛けた、

避難誘導プレート。 )



( 開業後の地下鉄・東西線の重要を担う、通信ケーブル。

トンネル内は、ほぼ完了した様である。 )


また、集電方式には、直流1500Vの電力を架空電車線または、

剛体架線に流してパンタグラフにより集電する、

架空電車線方式を採用しており、車両の制御方式には、

リニア誘導モーターを使用するため、

3相交流を制御可能なVVVFインバータ制御(※3)を採用している。


そして今回仙台市地下鉄全線に於いて、

初めて導入された留置線である。

所謂、地下鉄の車輛に故障等が発生した際、

ここ大町西公園駅構内に一時避難が出来る様に設置された。

(営業中の南北線全線の途中駅には、

渡り線はあるものの、留置線の設備はない。)


更に、青葉通トンネルを黙々と歩き続け、目的最終地点である、

『青葉通一番町(あおばどおりいちばんちょう)』

まで無事に完歩。グッド!

建設中の地下鉄・東西線ウォークも無事に終わった。

筆者自身が初めて工事中の東西線の進捗状況を改めて、

拝見した処、工事は順調に進んでおり、

全体の8割以上が出来上がっている状態である。

これからは、駅構内の電気設備関係の工事を含め、

設備関連の工事のみを残すのみである。

1年後の12月6日には、東西線も開通し、

既存の南北線を含め、

東西南北の交通基軸が揃う事になる。

開業した暁の杜の都の交通の流れが

どの様に替わりつつあるのか?

これからの仙台の交通基盤の新しい創生が

スタートしようとしている。

( 地下鉄・東西線の剛体架線方式。

地下鉄・南北線と構造上は変わっていないが、

既存の南北線の駅ホームから見た場合と、

余りにも架線の高さ目線が位置が低いのに気が付く筈。

構造上東西線は南北線より、

口径断面が小さく設計されている。

車輛もそれに対応してあるため、

明らかに誰にでも目視で確認出来る。

実際見てみたい方は、来年12月6日の開業以降に、

読者の皆さんの目で実際に検証されたし。(^-^)/)


【用語集解説】


※1…剛体架線方式(ごうたいかせんほうしき)

電気鉄道の車輌の給電に用いられる

架空電車線(架線)の一種で、

剛体(棒状)のトロリー線を指す。

構造上、吊架(ちょうか)線タイプの様な弾力性がなく、

集電器(パングラフ)との接触が悪いため、車輛に2基

パンタグラフを装備して集電の欠点を補っている。


※2…リアクションプレート

鉄軌道の間に設置されている、

磁力を利用した推進用の板の事。

車体側の台車底面には、

誘導電動機の固定子に相当する1次側コイルを取付け、

地上側には、誘導電動機の回転子に相当する、

2次側のリアクションプレートを軌道中央に取付けて固定している。

走行の際には、1次側コイルに3相交流を流すと、

誘導電動機の回転磁界に相当する移動磁界が発生し、

それによりリアクションプレートに渦電流が誘導される、

それにより発生する磁界によって、

車体とリアクションプレートの間で、

磁力の吸引・反発が働き車体に推進力を発生させる。

勾配のある地下鉄線等で採用されている。


※3…VVVFインバータ制御

交流電動機を、その特性に合わせて任意の速度、

回転数で動作させるために(静止)インバータにより、

任意の周波数と電圧を発生させる方式を一般に

「インバータ方式」と言う、

鉄道関係ではそれを特に「VVVFインバータ方式」、

或いは「VVVF方式=可変電圧可変周波数制御方式」

と呼んでいる。

VVVFは可変電圧可変周波数を直訳した和製英語。

( 工事が順調に進んでいる、青葉通一番町駅構内。)




   ( 青葉通一番町駅のコンコース。)



( 地下鉄・東西線仕様の2000系車輛。

運転席の外観は、仙台藩祖・伊達政宗公の

鎧兜、「三日月」をイメージしたものになる。)

< 荒井電車区 >



     ( 2000系車輛の車内。)


【トンネルウォーク参加者との

         質問コーナーでのやり取り】


Blog筆者が、今回のイベントに参加した事にあたり、

仙台市交通局高速鉄道推進事業部

各工事担当関係責任者との参加者との

『質問コーナー』でのやり取りで

筆者がぶつけた質問に対して、

実際にご回答戴いた文言を集めました。



【凡例】


『質問者』 

JG7MER / Ackee…Ackee


『回答者』 

仙台市交通局高速鉄道推進事業部…鉄


Ackee…「地下鉄・東西線はリニア式の地下鉄導入となっているが、

また軌道幅が、既存の南北線と比較して広い事にも気が付いた。

これらを導入するキッカケとなった経緯は何故なのか?

併せてご回答戴きたい。」


鉄…「地下鉄東西線は、川内駅から青葉山駅に掛けて、

約6パーセントの勾配があり、既存の南北線の方式では、

勾配の際に、車輪と線路との摩擦係数が低くなりスリップ等の

リスクが大きくなる。このため、このリスクを低くするにあたり、

リニア式の地下鉄導入となった。

線路幅を広軌軌道に採用したのは、リアクションプレートを

設置するにあたり、軌道幅に余裕をもたせるためである。

リアクションプレートを全線に設置するにあたり、

青葉山周辺の勾配区間に対処するため、

勾配区間でもスムーズに推進出来る様にするため、

導入したのが決定のいきさつである。」


Ackee…「既存の南北線と現在建設中の東西線と比較して、

躯体部及び工事工法で違う処というのは、実際にあるのか?」


鉄…「地下鉄の工事工法については、

既存の南北線建設当時の工法と全く変わりはない。

但し、今回はリニア式地下鉄の導入にあたり、

躯体部にあたる駅舎及び駅間のトンネル掘削にあたり、

トンネルの口径等や駅舎等を含め、

南北線と比較してコンパクトな造りに徹している。

リニア式地下鉄のため、路線図を見てもお分かりの通り、

非常にカーブが多い線であるため、

既存の南北線と比較しても非常にカーブの区間が多い事に

お気づきの筈である。

このため、南北線建設当時の総事業費と比較して、圧縮してある。」


Ackee…「東西線全線のホームは、

全て島式のホームとなっているのか?」


鉄…「全線とも、島式のホームとなっている。」

( 国際センター駅から青葉一番町駅まで完歩した、

Blog 筆者。(・・。)ゞ 参加者全員無事完歩し、

トンネルウォークは無事に終了。(-。-;) )


※…今回の地下鉄・東西線を含め、

地下鉄・南北線及びバス路線関係の情報は、

下記のサイトにて確認出来ます。


【仙台市交通局 ホームページ】
http://www.kotsu.city.sendai.jp/






JG7MER / Ackee