のび太とドラえもんのフエール銀行
ドラえもんの話(てんとう虫コミックス30巻収録)
にこんなのがあります。
のび太くんはお年玉の残りがついに10円
だけになって、無駄遣いをしすぎたことを
後悔します。
そして例によってドラえもんに泣きつき、
魔法のグッズを出してもらいます。
それが「フエール銀行」です。
小型レジほどの形の道具で、これに現金を
預けると、ナント1時間ごとに1割の利子が
増えていくというシロモノです。
1時間に1割(10%)の利子がつくという
ことは、のび太くんの残り金10円を預ける
と1週間(24時間×7日=168時間)後に
は複利効果で約8,176万円になります!
全財産たった10円だったのび太くんは
そのフエール銀行を使って大金を稼ごうと
します。
・・・ところが、さすがはのび太くんです。
お金が増える前にプラモデルがどうしても
欲しくなります。
でも、このフエール銀行はいったんお金を
預けると最低でも1日経たないとお金を
引き出せません。
そこでのび太は禁断の扉を開けます。
それは「フエール銀行の貸出し制度を利用
する(=お金を借りる)」ということでした。
ドラえもんは、お金を借りると金利が1時間
で2割つくので借りない方がいいと忠告して
いたのですが、ここはやっぱりのび太くん
結局「貸出し」を利用します。
でも、当然返すだけのお金はありません。
するとどうなったか?
お金が払えない場合は、着ているもの・
持っているモノが徐々に奪われていきます。
突然のび太くんが履いている靴下が消えます。
以降、時間が経つごとにのび太くんの着て
いる服が消えていきます。
・・・最終的にのび太くんは丸裸になり、
ちょうどそこへしずかちゃんが来て見られて
しまう(恥ずかしい)というオチでした。
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子供向けの寓話とは言え、大人にも教訓を
与えてくれる話だと思います。
むやみな借金はキケンです。
お金は、「いくら借りられるか?」が大事
なのではありません。
「借りるほどの使用途なのか?」
「借りたら返せるのか?」が大事です。
金利は複利で動くと、ものすごい効果を
生みだします。
複利効果を味方に付けると心強いですが、
反対に敵にまわすと厄介です。
人の金銭欲・物欲は限りがないのかも
しれませんが、ドラえもんのフエール銀行
を教訓にヘンな儲け話等には引っ掛から
ないように要注意ですね。