トマ・ピケティ氏の「21世紀の資本論」
トマ・ピケティ氏は一躍有名になりましたが、
最近はもう誰も話題にしなくなってきました。
ピケティ氏は本を書くにあたって、世界20ヶ国
以上のデータを過去200年以上にわたって
収集・分析したそうですが、スゴイですね。
彼の主張では「r>g」ということがもっとも
重要なことだと思います。
「r」は資本収益率のことで株式や不動産など
の資産から生み出される収益率のことです。
「g」は経済成長率のことを表しています。
後はそれを踏まえたうえでのいろんな
解釈の問題となります。
ピケティ氏曰く「r=資本収益率」は「4%~
5%」で、「g=経済成長率」は「1%~2%」
にとどまり、両者には越すに越せない「差」
が続いてきたし、今後も続いていくだろう
とのことです。
ひらたく言うと、働いて貯めた現金は不動
産などの「資本」に投資したほうが見返りが
高い、ということです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ある意味では、彼の主張を株式・不動産
関連の営業活動で追い風として使えるで
しょうし、販売の根拠要因として用いること
ができて営業しやすいかもしれないですね。
また別の意味では、政治家などがこうした
ことを背景に「是正が必要だ」と訴えかけ、
政策転換や法律の改正などを手土産として
選挙で庶民に訴えかけるということもできます。
どちらにしても、トマ・ピケティの本や主張
は一つの出来事・物事および解釈です。
それをどう自分なりに解釈し、どう意味を
つけて意識するかは、各人の価値観や
哲学によるということだと思います。