首の痛みがある場合は、まず可動域がどの程度あるのか?また、どの角度で痛みがでるのかを確認します。
環椎を触診し、後頭骨との間に動きがあれば、ここの調整でかなり楽になります。
僕はあまり頚椎に関しては、下部頚椎は触りません。
場合によっては触りますが、上部頚椎の方が効果が高いと思います。
頚椎は自由度が高いので、頭部の保持がきちんとできないと動きが保てないのです。
首の筋の伸張性が欠けてしまうと、逆に首がクタクタな感じになり、不安定になります。この状態が続くと自分ではうまく首が動かせなくなります。
こういう時は胸鎖乳突筋を後ろから押して、頚椎の前彎をつくるようにしながら、筋を伸ばします。
よく、ストレッチを自分でやって傷める人がいますが、ピンとなるまで筋を伸ばすから痛くなるのです。筋は収縮が命です。伸びたら縮まないといけません。
ですから、伸び縮みができるようにストレッチしないと筋を傷つけてしまいます。
伸び縮みができれば、倒れそうになった方向には逆側の筋が働き、元に戻そうとします。
人間は直立を保とうとしますので、筋の弾力が十分であれば痛くなることはありません。
下を向きすぎて痛くなった人は、後ろの筋が伸ばされすぎて弾力を失ったから、首を戻すのがつらいのです。
背中も含めて、曲げられれば問題ないのですが、大抵は首だけ下げるので痛くなるのです。
こういう人にも、前側の筋を伸ばすことで後ろの伸びきった筋を緩めたりもします。
首は非常にデリケートな部分。痛みがあると集中力も低下します。
触るときは慎重に、丁寧に、リラックスできるように呼吸を合わせて施術させてもらいます。