ソーラーフロンティア太陽電池の温度係数 | 元太陽光発電技術者の道楽ブログ

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30年余り太陽光発電に携わってきましたが、リタイアすることにしました。
これまでの経験を活かし、我が家の屋根太陽光発電や購入した分譲太陽光発電所の状況・運営・評価などをはじめ、太陽光発電の技術に関連したことを中心に呟いていこうと思います。

前回までパナソニックのHIT太陽電池の温度係数ニュースについてコメントしました。太陽電池の温度係数はソーラーフロンティアのCISも同様に良く、同社はCISの特徴として宣伝しています(「実発電量」が高いCIS太陽電池)。

 

 

これによるとCISはシリコン太陽電池に比べて高温での特性低下は約5%少ないとなっています。パナソニックよりは良心的な表現ですね。それよりそこで使われている数値を見ると、シリコン太陽電池の温度係数は-0.41%/℃となっています。パナソニックの言う-0.5%/℃とは少し食い違っていますね。温度係数の精度とはこの程度のものです。これが私の言う「有効数字を一桁確保するのは難しい」ということです。

 

一方、CISの温度係数は-0.31%/℃となっています。そうすると温度特性が一番良いのはHIT-0.258%/℃)、次にCIS-0.31%/℃)、そしてシリコン太陽電池(-0.41%/℃または-0.50%/℃)、ということになりますね。多分、この順番は正しいのでしょうが、細かい数値は信頼できません。

 

私はCIS太陽電池を自宅屋根に設置しています。発電状態の確認のために近くに設置されているシリコン太陽電池といつも比較しています。もう3年にわたって比較していますが、CIS太陽電池とシリコン太陽電池はこれまでずっと同じような発電をし、夏場にCISが良くなるような現象は見られませんでした。私の持っているデータではシリコン太陽電池とCISの温度特性は変わりません。温度特性の話と言うのは、その程度のものです。

 

パナソニックについても比較してみたいなとは思っていますが、使えるデータが無くてできないのが残念です。

 

 

 

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