世界が復活した | ボクシングライフW

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趣味と言うよりライフワークになっているボクシングについてとりとめもなく感じたままに

タイトルは大袈裟だけど薄い内容です。

四団体認可後、日本王者、OPBF王者経験者は世界を口にする選手が増えた。目標を高く持つ事は悪い事ではない。それ自体は構わないと思う。

しかし、30年前、今では考えられない現象が起きた。世界を口にするのは大橋、井岡叔父、辰吉、平仲の様な実績のある選手だけ。軽々しく世界を口に出来ない雰囲気があった。そのきっかけはWOWOWエキサイトマッチ。

WOWOW開局以前は戦績の良い日本王者が誕生するとすぐに世界への期待がかかった。しかし、WOWOWで世界のトップレベルの試合が放送されるようになると(それまでは不定期でテレビ東京で放送があったが中重量級中心だった)、カルバハルやチキータ、ジョーンズ、フリオ、カニサレス等、軽量級の強豪が放送されるようになり、軽々しく「世界」を言えない風潮にあった。

ところが四団体を認可し、WBOアジアパシフィックを公認してから不相応に日本人ボクサーの世界ランクが上昇。選手や陣営から「世界を目指す」と言う趣旨の発言が復活した。

繰り返すが高い目標を持ち、ファンに期待させるのはプロとして悪い事ではない。
しかし………日本ボクシング界のレベルが上がったと言うより、世界が墜ちてきて手の届きそうなボクサーが増えた、そのように感じる。
そしてこれは断じてボクシング人気に貢献するものではない。寧ろボクシング人気失墜に繋がるとすら考える。
日本人ボクサーが世界戦20数連敗した高校時代、あの頃の方が悔しい想いはたくさんしたけど………今よりボクシングを見るのが楽しかった気がする。これは気のせいではない。