“育休” で離婚する
夫婦の特徴
トレンド 2013/4/27 09:30 - All About
4月に育児休業から復帰したばかりのみなさんは、保育園の送り迎えにもようやく慣れて来た時期でしょうか。
「育休」 は、短いけれども社会的な保障を得て、ゆったりと子育てに専念できる時期。でも、この 「育休」 をきっかけに共働き夫婦のバランスが崩れてしまう場合が意外と多いものなのです。
今、育休中の人も、復帰後の仕事と家庭のバランスを取るために、今から考えておきましょう。
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■育休中にママが家事を全部やると……
子どもが生まれ、産休の後、育児休業を取る人が増えています。
しかし、日本では未だに男性が 『育児休業』 を長期間取得することを良しとする社会&企業では理解されない現実が多くあります。
男性もわずかずつではありますが、取得する人が増えてきつつあるものの、あくまでも 「育児休暇」 として数日程度休むにとどまっている人がほとんど。
先頃、都内の区長さんが 「育休」 を取ることが話題になりましたが、あれも 「育児休業」 ではなく単なる 「育児休暇」。 ある新聞には 「なんちゃって育休」 と書かれていました。
もちろん区長さんが長期休業するわけにはいかないでしょうが、あの程度で 「育児休暇を取った」 と威張られたのでは、本気で長期の育児休業を取っているパパにとっては、ちょっとカチンと来るかもしれませんね。
そんなわけで日本では相変わらず、「育休」 = 「ママが取るもの」 といった雰囲気があります。
育児休業中は、ママは子育てに専念しつつ、家事も全部請け負ってしまいがちです。 確かに1年間は 「主婦」 として家にいるのですから、なんとなく 「それが当然」 という感じもあります。
ただ、問題は育休が明けたとき。 パパが休業中にすっかり家事から手を引いてしまうと、復帰後もその力関係がそのまま続いてしまう場合がよくあります。
子どもが生まれる前までは、夫婦共働きで家事を分担してきたのに、1年間育児休業を取ったら、なんとなくママが家事を一手に引き受けることになってしまう……。 そうなると、ママの負担は一気に増えます。子どもの送り迎え、子どもが体調を崩したらお迎えに行ったり、病院につれていったり、オムツや衣類などの調達も必要です。
さらには日常の掃除や食事作り、そのための買い物……。 もちろん、それに加えて仕事もこなし、社会的な顔も持ち続けなければなりません!
そんなママさんたちは、オーバーワークになって仕舞いかねないのです。
決してパパが悪いとか、ではなく育児の負担をお互いに似合い合うことで、親の介護にも似ている自分の子供の育児という素敵な期間を楽しみながら過ごしていただきたいと思います。
■「両立が辛い」 と感じる原因を探ろう
今、 「仕事と家庭の両立が大変!」 と辛く感じているママは、その原因を探るため、どんなことが辛いのか、リストアップしてみましょう。 そうすると、それが仕事そのものなのか、家事の負担なのか、子育ての負担なのか、ハッキリしてきます。 さらに、そうなったのはどの時点からだったのかを振り返ってみて。
そうすると、育休中のパパの関わり方に気付く人もきっといるはずです。
辛いと感じることのリストを、パパに見せて相談してみましょう。 子どもに関わる部分では、確かにどうしてもママでなければできないこともあると思います。
でも、よくよく考えると、「自分でなければダメ」 と思い込んで、子どもをパパから遠ざけてしまっている部分もあるかもしれません。 今からでも遅くないので、パパを子育てに巻き込みましょう。
また、もしこれを読んでいるパパは、自分のことを振り返ってみてほしいのです。子どもを扱うのが苦手、家事もできればやりたくない、とママに押しつけていませんか?
子育てと家事と仕事を全部抱え込んでいるママの負担がどれほどのものか、想像してみてはいかがでしょうか。
■育休中でも共働き時代と変わらずに
まだ育休中の方は、「この時期の過ごし方がその後の夫婦のバランスに影響を与える」 ことを知って欲しいと思います。
そもそも、育児休業するのは、家事をするためではありません!
子どもとじっくり触れあい、自分の手でしっかり育てるために休業しているのです。
「自分はただ休んでいるのではない。 これは子どものための休業なんだ」と、そのことをパパによ~く伝え、共働きの時代と同じように、家事を分担してもらうべきです。
「私ができるから、私がやればいい」 と全部抱え込んでいては、結局、自分がつぶれてしまいます。
育休明けの生活の激変は、ママにとっては本当に大きな変化。 精神的に、肉体的に参ってしまうのを避けるためにも、今から備えておくことが必要ですよ。
文・猪熊 弘子(All About 保育園・保育所)
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2013/4/27 09:30 更新