モンゴルに住む少女ナンサに付いて書いた本を読みました。
その中に、印象深い場面がありました。
ナンサが老婆に訊ねます。
「私、また人間に生まれ変われるかなあ?」
老婆は笑います。 歯が抜けた口の中に丸まった舌がのぞいています。
「おいで、小さいの。見せてあげよう」
老婆はお米と針を持ってくると、米粒を針の先めがけてさらさらと落しました。
米粒は銀色に光る針の先をかすめていくが、刺さることはありません。
老婆は何度も何度も繰り返した。ナンサも繰り返しますが刺さりません。
「わかるかい。また人間に生まれるということは、これくらい難しいものなんだよ。」
今ここに生まれ、ここに生きていること。
まさに奇跡なのかもしれません。
人はそれぞれ、役目を持って生まれ来るそうです。
私の役目… 私の心(内なる声)はそれを知っているのでしょうか。
知り合いに、間もなく新しい命が誕生します。
奇跡の誕生です。 お祝いをいたしましょう!