直接、亀田新チャンピオンとも内藤前チャンピオンとも関係のない話題ではありますが、不思議な報道があったようです。今後、亀田選手と猛タッグを組むであろうTBSが、何やら騒がれています。
■内藤×亀田戦の舞台裏でリングアナがTBSに激怒
29日夜に行われた内藤大助(35)vs亀田興毅(23)のプロボクシングWBCフライ級タイトルマッチの舞台裏で、中継局のTBSが判定の採点内容を読み上げないよう、リングアナウンサーに指示していたことが分かった。 「こういうことが起こるなら、もう2度とTBSとは仕事をしない」。この一戦でリングアナを務めた富樫光明氏(38)が試合後、怒り心頭で格闘技ジャーナリストの片岡亮氏にその内容を語った。 富樫氏はJBCのライセンスを受けた公式リングアナで、日本で行われる多くの世界戦を10年以上にわたって手がけてきた。富樫氏がこの日、最初にTBS側に不信感を覚えたのは、王者と挑戦者が入場する際に俳優の小出恵介がアナウンスを務めたこと。富樫氏は事前に説明を受けておらず「なぜ世界戦でライセンスもない素人を起用するのか」と首をひねった。同局ドラマの番組宣伝を兼ねる格好になった小出は、肝心の場面で「WBC世界フライト級~」と言い間違えた。 (産経新聞より一部)
http://sankei.jp.msn.com/sports/martialarts/091130/mrt0911301234005-n1.htm
TBSよりリングアナウンサーの富樫氏に以下の要請があったそうです。
「試合後は勝者だけ読み上げて判定の採点内容は読まないでほしい」
ポイントは、TBSがJBCのライセンスを受けた公式アナウンサーに、判定の採点結果を読み上げないように指示を出していたという点ですね。
なぜ、そのような指示を出したのでしょうか?
記事内の「拳論★取材戦記」などで有名な片岡亮氏の話によると ―
「TBS側の意図は定かでないが、4ラウンド終了時に発表された採点に会場から疑問の声も上がったため、(2006年に興毅がWBAライトフライ級王者となった)ランダエタ戦の疑惑判定で抗議が殺到したトラウマがよみがえったか。あるいは勝者のコメントを番組の中に入れたかったが、放送時間が押していて端折ろうと考えたのではないか」
■「拳論★取材戦記」
2つの考えを書かれていますね。
①採点への疑問などからの抗議が増えた際への対策
②放送時間が押していた
私の想像になりますが、すでに苦情の電話などが入っていたため、判定結果になった時への焦りから、リングアナウンサーにTBS側が、最終的な「採点結果を読ませない」という方法に出た可能性があったのではないかと思えました。①ですね。②はというと、「116対112亀田~」と読むのにそれほど時間がかかるとも思えませんし、視聴率が43.1%という化け物番組だったわけですから、ないのではと思えました。
TBSは見解を出していないようです。
ですので、あくまで想像です。
4Rごとの3人のジャッジによる判定は以下のようになっていました。
38-38
38-38
39-37
そして、8R終了時には――
77-75
77-75
78-74
12Rを終えた最終結果は――
116-112
117-111
117-111
途中経過のポイントは、内藤選手が負けています。ですので、熱狂的なファンによる苦情の電話がTBSに殺到していたことも考えられます。TBSはその対策として、「採点結果を読ませない」という強引な手法に出た可能性があるわけです。
「点差がありすぎるじゃないか!」なんて苦情電話への対策でしょうか?見方によっては、非アグレッシブファイトにも思えたチャレンジャーの作戦が、悪い方向に影響したのかもしれません。
真相は闇の中ですが、ボクシングというスポーツの中、その世界の頂点に立つ2人の戦いの結果を公表しないというTBSの理解不能な行動の裏に、何かがあったことは確かです。正直なリングアナウンサーの発言がなければ、表面化しなかった問題に、TBSの不気味さが浮き彫りになったように思えました。
気持ちが悪い話ですよね、これ。
公正なルールの下で試合を行うべきと考えているはずのWBCサイドは、今回のTBSの強引な方法をどのように見ているのでしょう?そして、「フライ級」を「フライト級」とライト級が一緒になったように発言、失敗はしたものの、実際には協力しただけの俳優・小出恵介さんは、何を想うのでしょうか?
視聴率43.1%ってすごいけどパチンコのCMばかりだったような
■追記 拳論さんの記事によると、「スタッフ同士の伝達の行き違いがあったようで、富樫アナには非常に申し訳ないことをしました」とTBS番組関係者から丁重な返答があったとのことです。