厚生労働省食品安全情報 に、「妊婦の方への情報提供 これからママになるあなたへ」という食品の安全に関する情報が掲載されました。
■「食べ物について知っておいてほしいこと」
(妊娠中に注意が必要な食中毒の存在)
※リステリア菌
食品を介して感染する食中毒菌で塩分に強く、冷蔵庫内で増殖
■妊娠中に避けたほうが良い食べ物
(リステリア食中毒の主な原因食品例)
・ナチュラルチーズ(加熱殺菌していないもの)
・肉や魚のパテ
・生ハム
・スモークサーモン
※冷蔵庫を過信せず食べる前に十分加熱 消費期限厳守
リステリア菌についての説明がされていました。流産や敗血症の原因になり、潜伏期間は数十時間から一ヶ月くらいと幅があるようです。 初期症状は、風邪に似ているそうで、38~39℃の熱が出ます。重症になると、脳脊髄膜炎・意識障害などを起こします。
ワクチンなどは存在しておらず予防が重要とのことですから、妊婦の方へ厚労省が注意を促したものと見られます。
■「お魚について知っておいてほしいこと」
(お魚は体に良い → 妊娠中の方はちょっと注意が必要)
・お魚(クジラ・イルカ含む)は、食物連鎖により、自然界に存在する「水銀」が取り込まれている場合がある。・極端に偏って摂取することで、お腹の赤ちゃんの発育に影響を与えることが、これまでの研究で指摘されている。
・平成15年11月「魚介類に含まれる水銀の摂取に関する注意事項」を公表。その後、注意事項などが見直され、17年「妊婦への魚介類の摂取と水銀に関する注意事項」を公表。
※注意が必要なのは、食べるお魚の種類と量です。
次に魚についての記述ですが、ここでは実際に魚の種類と量から1週間に食べる魚の量が書かれています。●のマークを水銀量として表し、制限を設けていました。
日本人が一日に食べる魚の量は、刺身一人前・切り身一切れで、それぞれ約80gだそうです。お腹の赤ちゃんに影響を与える水銀量は、一週間に●1個までだそうです。正確な数字は書いていませんでした。
■注意が必要な魚
・●の半分 キダイ・マカジキ・ユメカサゴ・ミナミマグロ(インドマグロ)・ヨシキリザメ・イシイルカ
・●1個 キンメダイ・ツチクジラ・メカジキ・クロマグロ(本マグロ)・メバチ(メバチマグロ)・エッチュウバイガイ・マッコウクジラ
・●2個 コビレゴンドウ
・●8個 バンドウイルカ
※イルカ類が特に危険で、●(水銀)8個で危険を表しているイルカも
その他の魚については問題ない、と書かれていました。水銀は赤ちゃんが体に取り込んだ場合、体の外に出すことが出来ないようです。これが、発育上の影響(音への反応が遅れるなど)を及ぼすと言われているようです。通常水銀は、2ヶ月で取り込んだ量の半分になるので、妊婦以外問題はないようです。
「●」で表現しているので、分かりやすいのか分かりにくいのか正直微妙でしたが、数字で書かれてもさらに分からないので、この方が良いのかもしれません。実際には、国際専門会議(JECFA)により暫定的耐容量(PTWI)1.6μg/kgと定められています。やはり、●の方が良いですね。
中々80gなどと量を制限するのも難しいので、実際には注意が必要な魚を食べないようにする、という行動を妊婦さんは取るのではないでしょうか?どうしても食べたい方は、計画を立て安全に食べましょう、ということになります。
イルカを食べる機会は私の場合はまったくないので、心配はないと思うのですが、一定の地域では食することもあるそうなので、注意が必要かもしれません。後は、お寿司などでマグロばかり食べることは、避けるべきですね。
「これからママになるあなた」には、色々注意することも多いのですが、食事にも注意する必要があるということです。このような情報が、少子化社会の中、健康な子供が増えることに繋がるような気がして、記事にしました。
妊娠中の衛生管理はHACCP(宇宙食から生まれた衛生管理)が最適
■乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドラインについて
↓関連