口蹄疫 イギリスでの報道とルーマニアの豚コレラ | RE:SUKI

RE:SUKI

考えましょう

ロンドンで口蹄疫の感染が確認されたというニュースが、世界に向けて報道されています。その名の通り、蹄(ひづめ)の割れた動物が感染する病気です。牛や豚、羊などが感染するということです。


口や蹄・角などにそった皮膚に水ぶくれができるようで、歩行が困難になります。人への感染は確認されていますが、数は少ないようです。感染ルートは、動物同士での感染や、人を介しての感染などがあります。


「英国では2001年、口蹄疫で家畜業界が深刻な打撃を受け、政府の対応が厳しく批判された。」(CNN)


ということですので、今回のケースでもイギリス政府は慎重な対応を取っています。2001年には400万頭を越える豚などの動物が、処分されています。現在、農林水産省はイギリスからの豚肉の輸入を、一時禁止にしています。2006年度のイギリスからの日本への豚肉の輸入実績は、約5トンと少ないようです。


http://www.maff.go.jp/www/press/2007/20070804press_1.html

(イギリスからの豚肉等輸入一時禁止処置について)


記事によると、動物保健研究所(IAH)と製薬会社メリアル・アニマル・ヘルスという場所が近くにあるようです。海外の記事を読むと3マイル(1マイル=1.609344km)と書かれていましたので、約4.8kmの場所です。


問題となっているのは、「口蹄疫のサンプルを使用した試験」がその場所で行われてることであり、今回確認されたウイルスが、この場所で研究用に作られたウイルスと同型ということのようです。


まさに、バイオハザードというやつですね。アンブレラが頭に浮かんだ私は、あのゲーム結構やり込みました。


このような流れで、「イギリスの豚肉などは現在注意が必要ですね」なんて思っていたら、それだけじゃありませんでした。


The Romanian authorities have ordered the slaughter of 20,000 pigs after an outbreak of swine fever at a farm in the west of the country.

(BBC)http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/europe/6932132.stm


ルーマニア当局は、国の西部で農場で豚コレラの発生の後、20,000匹のブタの処分を命じたようです。検索をすると、ルーマニアでの豚コレラの情報は、半年前の発生など数件あったようです。


日本では、農林水産省によると「全面的なワクチン接種中止に向けた取り組みを進めている」とのことのようです。

http://www.maff.go.jp/soshiki/seisan/eisei/cholera/top.htm

(豚コレラQ&A)


なぜワクチン接種を中止にする方向に進めているいるのかは、抗体を作るということを考えると分かります。薄めた弱い豚コレラを豚に摂取することで抗体を作るのですが、これが失敗すると抗体を作るどころの騒ぎではなくなるかもしれないからです。


これも、バイオハザードっぽい話ですね。


「日本では平成5年以降の発生はない」というようなことが書かれているわけですが、実はこの様なケースが平成16年に起こっています。

http://www.maff.go.jp/www/press/cont/20040318press_4b.pdf

(鹿児島県における豚コレラを疑う事例について PDFファイル)


疑いの起こった後の検査で、44頭中40頭にワクチン未接種であるにも関わらず、抗体を保有していたとのことです。ウイルス検査では陰性でしたので、発生はしていないという結論だったようです。


ちなみに、豚コレラは人間のコレラとは、まったく異なる病気です。人への感染は無いので、安心して下さい。


現在、世界中が豚などの家畜の病気で、大変なわけです。農林水産省は対策をしていますが、日本でも注意が必要かもしれませんね。


しかし、イギリスはテロやロシアの毒殺事件、今回の口蹄疫。大きな事故・事件が、続きますね。


ま、まさか、これも…?なんて。



口蹄疫対策で牛処分、ウイルスは研究用と同型か 英国

2007.08.05 Web posted at: 14:13 JST - CNN/REUTERS

ロンドン──英政府は4日、ロンドン南西サリーで家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)の感染例が確認されたことを受け、対策としてロンドン郊外の牧場の牛を処分した。 環境省の発表によると、サリーの感染例のウイルスは、動物保健研究所(IAH)と製薬会社メリアル・アニマル・ヘルスの共有施設などの研究所や、ワクチン生産で使われている型に最も近い。IAHとメリアル社の施設は、今回の感染地域から数キロ離れたピルブライトにあり、口蹄疫のサンプルを使用した試験が行われている。 英国では2001年、口蹄疫で家畜業界が深刻な打撃を受け、政府の対応が厳しく批判された。ブラウン首相はこうした事態の再発を防ぐため、緊急閣議を招集し、感染抑制に全力を尽くす意向を明言。当局は感染が確認された牧場やピルブライト周辺を保護地域に指定するとともに、家畜の国内移動を禁止した。 欧州委員会も英国からの家畜輸出や、感染地域産の肉・乳製品の輸出を全面的に禁止した。欧州連合(EU)は8日に獣医学の専門家による会議を予定しているため、今後新たな規制が導入される可能性がある。 日本の農林水産省も、英国からの豚肉輸入を一時停止した。英国産牛肉は牛海綿状脳症(BSE)対策で、既に輸入が停止されている。 (CNN)


↓ブラウン首相も大変ですねこへび

その報道