イラク フセイン元大統領に死刑判決 | RE:SUKI

RE:SUKI

考えましょう

イラクのフセイン元大統領に死刑判決が言い渡されました。

イスラム教シーア派虐殺事件というのがあったようで、その事件に対する責任を問われたようです。


元情報機関当局者のバルザン被告と、元革命裁判所の元主席判事アワド・バンダル被告も、同じく死刑判決を受けたようです。


死刑執行は全ての上訴審終了から30日以内だそうです。

フセイン元大統領も上訴ができるようで、その上訴審が終了後30日後に死刑が行われるようです。

上訴審には期限がないようですので、どの程度伸びるのかは分かりません。


ここには敗戦国の大統領が、戦勝国のアメリカにより死刑にされるという構図が浮かびます。

外からアメリカの対イラク戦争の動きを見ていると、本当に正しい戦争であったのか疑問も浮かびました。

アメリカ国内からも、そのような声は出ています。


今回の裁判ではクラーク元米司法長官が、被害者の弁護をするために出廷しました。

しかし、「イラク国民や高等法廷を台無しにするために米国から来た」として退廷させられたそうです。


クラーク元米司法長官は、ブッシュ大統領の方針に反対されている方で、現在までのアメリカの戦争に疑問を投げかけています。

「いずれアメリカは、自らの犯した罪の深さにさいなまれる日がくることだろう」と以前より伝えています。


その方が、退廷を命じられるというのは、ブッシュ政権の力がかなり強い裁判であった、とも思えます。


大量破壊兵器があるとした上で進められた戦争でしたが、結局それはありませんでした。

その戦争の中での罪で死刑にすることは、現在はないでしょう。

死刑にできるのなら、それに関わったアメリカにも同様の責任が生じるとも見れるからです。

できるならば、その中での裁きは避けたいとアメリカは考えていると思います。


だからこそ、今回のシーア派虐殺事件に的をしぼり、フセイン元大統領及び関係者を、法的に処分する方法を取ったのでは、とも読めないでしょうか。


戦勝国であるアメリカの監視の中、裁判は進められます。

私には、何が正しいか判断する術はありません。


しかし、戦争に勝った国というのは、このように実権を握り、今後の道を開いていくのだということは、分かります。

かつての日本がそうだったように、これからのイラクは経済など、発展していくのでしょうか。


別件での死刑判決と言っても、そうは見えないのが現実ですね。




フセイン元大統領



バグダッド──イラク中部ドジャイルで1982年7月8日にに起きたイスラム教シーア派虐殺事件をめぐる裁判の判決公判が5日、当地の高等法廷で開かれ、フセイン元大統領に人道に反する罪で死刑判決が言い渡された。


大統領の親族で元情報機関当局者のバルザン被告と、元革命裁判所の元主席判事アワド・バンダル被告も、死刑判決を受けた。バンダル被告は法廷で「神は偉大なり」と繰り返し叫び、退廷させられた。


公判は予定より予定より1時間以上遅れて開廷し、フセイン元大統領と旧政権幹部7人に順次判決を言い渡す方法で進められた。バース党幹部モハメド・アザウィ・アリ被告は、証拠不十分で無罪。3人の被告には殺人および虐待の罪で実刑15年が言い渡された。 ラマダン元副大統領は計画殺人罪で終身刑。


被告側弁護団の1人としてクラーク元米司法長官も出廷していたが、判事らはイラク国民や高等法廷を台無しにするために米国から来たとして、クラーク氏に退廷を命じた。


有罪判決を受けた被告には上訴が認められている。手続きは判決内容によって異なり、終身刑判決および死刑判決については自動的に上訴審が開かれる。上訴審の審理期間は無制限だが、死刑執行は全ての上訴審終了から30日以内と規定されている。 (CNN)


↓何人が戦争で亡くなったのだろうかねこへび


イラク戦争の様子