中国産ウーロン茶に含まれる有機リン系殺虫剤「トリアゾホス」が食品衛生法の基準値である0.05ppmを越えていたようだ。
厚生労働省のHPにこのような資料があります。
中国産ウーロン茶輸入実績 平成18年1月1日~8月6日:速報値
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このように92件の検査の中に、3件の違反があったようです。
トリアゾホスでの中毒がどのようなものであるのか心配ですので書いておきます。
○軽症: 倦怠感・違和感・頭痛・めまい・胸部圧迫感・不安感及び軽度の運動失調などの非特異的症状・嘔気・嘔吐・唾液分泌過多・多量の発刊・下痢・腹痛・軽い縮瞳
○中等症: (軽症の諸症状に加えて)縮瞳・筋線維性れん縮・歩行困難・言語障害・視力減退・徐脈
○重症: 縮瞳・意識混濁・対光反射消失・全身けいれん・肺水腫・血圧上昇・失禁
(註)①一旦臨床症状が軽快に向かい、再度悪化することがある。
②まれに後日、抹消神経障害が出現することがある。
(農林水産省 農薬中毒の症状と治療法より)
農薬は狂牛病の記事でも書いたのだが、我々が普段食べている食品には必ず含まれていると思って良いでしょう。
ただし、食品衛生法により、基準が定められています。
今回の、トリアゾホスが茶類に含有されていて良い数値は0.05ppmです。
ppmと言われても、「どれくらいなんだ?」という方が多いでしょう。
ppmは数値であるが、kg等の様に量そのものの単位では無く濃度を表すものです。
簡単に書くと、%を表しているということです。
0.05ppmを%で表すと、0.000005%ということになります。
この基準を超えると、食品衛生法違反ということになり輸入禁止になるのです。
もし、そのまま輸入し流通したとして、かなりきつい中毒症状でも起こらない限り、我々は気付かずそれらを口にするでしょう。
当たり前のことですが、体に蓄積される農薬もあります。
少しとは言え、毎日摂取することでどんどん蓄積され、症状が起こる場合もあるでしょう。
お茶などは毎日飲むものですし、とても危険だと思います。
数値で危険と言われても、子供や大人によっても中毒発生率は違うでしょうし、非常に分かりにくい問題のように思います。
しかし、このようなニュースがあると、食品にどれだけ危険が潜んでいるかなどということを考える機会になり、非常に良いと思います。
あなたの知らない間に、あなたの体を壊されないように、国にはきっちりとした監視体制を維持して頂きたいと思います。
狂牛病よりも、こういった問題のほうが実は身近だったりするのです。
中国産ウーロン茶の葉から、残留基準値を超える有機リン系殺虫剤「トリアゾホス」が相次いで検出され、厚生労働省は9日、中国産ウーロン茶の葉や加工品を輸入する業者に対し、食品衛生法に基づく検査命令を出した。
中国産ウーロン茶の葉は年間2万トン近くが輸入されているが、同法に違反したケースが見つかったのは初めて。
同省によると、7月中旬~8月初旬、大阪検疫所で0・08ppm、広島検疫所で0・14ppm、神戸検疫所で0・16ppmのトリアゾホス(残留基準値0・05ppm)をそれぞれ検出した。
輸入業者は今後、同省の登録検査機関に茶葉や加工品を持ち込み、基準をクリアしないと輸入できない。(読売新聞)
↓かんじんの中国の基準はどうなっているのだ
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